日本政府としてIoTへの国際連携としては、ドイツを最初の連携相手として選んでいる。2016年の4月に日本政府とRRIが、ドイツ側と覚書を締結。さらに米国のインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)とも連携に関する覚書を交わしている。この他、国際標準化や国際フォーラムの開催にも積極的に取り組んでいる。
RRIとしても、優れた成功事例集「ユースケースオンラインマップ」の作成を進めている。「現在30数件取り上げWeb上で公開しているが、これをさらに充実させたい」(久保氏)としている。その事例の中にはITで複数の工場間の生産最適化を実現した化学メーカーなどが含まれている。
また、そこでは中堅・中小企業向け「スマートものづくり応援ツール」の紹介も行っている。「例えば多くの工作機を使っているメーカーであれば、その装置の稼働率はどのくらいか、などの情報が最低限だが分かるようになっている」(久保氏)。
ロボット利活用推進WGの活動テーマとしては、各分野でロボットの活用を期待する事業者などの要望をサプライヤーにつなぐ仕組みの具体化や実現(「マッチング活動」グループ)を行う。さらに、都道府県レベルでのロボット事業支援機関の創設(「ロボット事業支援機関の創設」グループ)、ロボット活用の裾野拡大(「ロボット活用の裾野拡大」グループ)、ロボットの普及を促す環境整備(ロボットバリアフリー社会の実現)(「ロボットの普及を促す環境整備」グループ)、情報の非対称性の解消/認識の共有化(「情報の非対称性の解消/認識の共有化」グループ)などの活動を推進中だ。
この中で、ロボットの導入をサポートするサイトであるロボット工業会が立ち上げた「ロボット活用ナビ」の運用を開始した。このサイトではさまざまな分野におけるロボット活用事例を、経済産業省「ロボット導入実証事業」案件を中心に検索できる。また、ロボットシステムインテグレーター(ロボットを取扱うエンジニアリング企業)を対応地域や実施業務内容、得意分野からなどの各種条件で検索するが可能だ。さらにロボット導入に関するさまざまな疑問に、専門家が対応する。
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