セミマットの特別塗装や910kgまでの軽量化、特別なロードスターがお目見え : 車両デザイン
マツダは、ラスベガスで開催するカスタムカーの展示会で、特別仕様の「ロードスター」を出展する。セミマットブラックの塗装や、市販モデルよりも80kg軽いレース仕様が見どころだ。
マツダは2016年10月25日(現地時間)、カスタムカーの展示会「2016 Specialty Equipment Marketing Association(SEMA)」(ラスベガス、2016年11月1日〜4日)において、「MX-5(日本名ロードスター) RF」の「Kuro concept」と軽量化を図った「スピードスター」を出展すると発表した。
ロードスター RFをセミマットの黒で塗装した「Kuro concept」(左)と、マシーングレープレミアムメタリックの市販モデル(右)(クリックして拡大) 出典:マツダ
ワンメイクレースの指定部品である車高調整機構付きサスペンション(クリックして拡大) 出典:マツダ
MX-5 Kuroは、リトラクタブルハードトップのMX-5 RFをセミマットブラックのコンセプトカラーで塗装している。足回りは、BFGoodrichのタイヤ「Rival G-Force」(サイズ 215/45R17)とRAYSの鍛造ホイールを組み合わせた。
また、マツダMX-5カップ仕様の指定部品として使われた車高調整機構付きサスペンションも採用している。
スピードスターは、2015年のSEMAショーで出展した仕様からさらに45kgの重量削減を図っており、車両重量は市販されているロードスターのソフトトップのベースグレードよりも約80kg軽い。
ロードスターのスピードスター(左)とソフトトップ(右)。スピードスターはソフトトップのベースグレードから大幅に軽量化されている(クリックして拡大) 出典:マツダ
これらのコンセプトモデルはマツダ デザイン アメリカが企画した。
「魂動デザイン」は足し算ではなく引き算
車両デザインを通して、「デザイン」の意味や価値を考えていく本連載。第1回はマツダの「魂動(こどう)デザイン」を取り上げる。「CX-5」と「アテンザ」の“大幅改良”から、魂動デザインが目指すものが見えてきた。
「NDロードスター」は「魂動デザイン」のセンター中のセンター
2012年2月発売の「CX-5」以降、「アテンザ」、「アクセラ」、「デミオ」と新世代商品の販売が好調なマツダ。その商品力を支えるデザインテーマ「魂動(こどう)−Soul of Motion」を生み出した、同社執行役員 デザイン本部長の前田育男氏に、魂動デザインを導入した意図や、今後のマツダデザインの方向性について聞いた。
「ソウルレッド」の匠塗が「マシーングレー」に進化、極薄反射層で金属質感
マツダは、電動ハードトップ採用の「マツダ MX-5 RF」のボディカラーとして新開発の「マシーングレー」を採用した。「ソウルレッド」に続き、同社の魂動デザインを象徴する特別塗装色として導入する。新型「CX-9」から採用を始めた後幅広い車種に展開する方針。
造形とボディーカラーでマツダだと分からせるための工夫
2012年2月にマツダがSUV「CX-5」を発売して4年余り。コンパクトカーの「デミオ」や、「アテンザ」「アクセラ」「CX-3」「ロードスター」、北米向けの「CX-9」や中国向けの「CX-4」に至るまで「魂動デザイン」の展開が進み、統一感を持ったデザインの新世代商品群がそろった。同社デザイン本部の玉谷聡氏に、マツダを象徴する造形とボディーカラーについて聞いた。
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