多様性を重視するパナソニック エナジーの「MIRAI奨学金」、1期生の進路は?製造マネジメントニュース

パナソニック エナジーは、電池産業の発展に貢献する人材の育成を目的とする「MIRAI奨学金」1期生の成果報告会を開催した。今後同奨学金では、「MIRAIエバンジェリスト」として、MIRAI奨学金の修了生や現役奨学生との間で緩やかなつながりを継続するアルムナイ活動を立ち上げる方針である。

» 2026年02月26日 07時15分 公開
[朴尚洙MONOist]

 パナソニック エナジーは2026年2月18日、同社の本社(大阪府守口市)において、電池産業の発展に貢献する人材の育成を目的とする「MIRAI奨学金」1期生の成果報告会を開催した。1期生は同奨学金の給付を終えて、2026年度からは就職/進学することになるものの、今後は「MIRAIエバンジェリスト」として、MIRAI奨学金の修了生や現役奨学生との間で緩やかなつながりを継続するアルムナイ活動を立ち上げる方針である。

「MIRAI奨学金」1期生の成果報告会の様子 「MIRAI奨学金」1期生の成果報告会の様子[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー

 MIRAI奨学金は、電池事業に関連する分野を研究する理系学生の大学3年生もしくは大学院1年生を対象に、年間50万円を最長2年間給付する。奨学金の給付によって対象の学生がこれまで以上に研究活動に集中できる環境を提供することで、今後の電池産業の発展に大きく貢献することが期待される人材育成を支援する狙いがある。

 今回の成果報告会に参加したのは、2024年度に始まったMIRAI奨学金1期生の19人である(募集は20人だったものの、他奨学金との兼ね合いで1人辞退している)。2024年度は電池理解イベントやキャリアセミナー、来日したカンザス州立大学との合同工場見学への参加、2025年度は大阪・関西万博の見学、同年度に先行された2期生との合流懇親会、リチウムイオン電池の組み立て実習といった活動に参加してきた。また、各年度末に成果報告会を実施しており、1期生として2回目となる今回の成果報告会は、奨学金の修了式を兼ねたものとなっている。

「MIRAI奨学金」1期生の2024年度の活動「MIRAI奨学金」1期生の2025年度の活動 「MIRAI奨学金」1期生の2024年度(左)と2025年度(右)の活動[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー

 パナソニック エナジーはMIRAI奨学金について、同社への入社を前提としてはいない。電池メーカーで働く面白さを知り、対象学生のキャリアビジョンの形成も支援するもので、「電池産業の発展に貢献する人材の育成」を最大の目的としている。

 実際に1期生の進路は、パナソニック エナジーが3人いるものの、その他電池企業が3人、博士課程への進学が国内大学3人、海外大学2人となっている。また、行政機関が1人、その他企業が7人おり、必ずしも電池産業に就職しているわけではない。ただし、行政機関やその他企業の進路も広い意味でエネルギーとの関わりがあり、MIRAI奨学金の活動が影響を与えているとみられる。

 今回発表されたMIRAIエバンジェリストは1期生の提案に基づいている。修了後の活動は、現役奨学生との座談会やオンライン交流会への参加、メッセージ寄稿など緩やかな内容になっており、奨学生同士で電池という共通のテーマを通じて互いにつながり続けられるようになっている。

「MIRAI奨学金」1期生の進路と「MIRAIエバンジェリスト」の活動内容[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー
パナソニック エナジーの三木勝氏 パナソニック エナジーの三木勝氏

 成果報告会に参加した、パナソニック エナジー 代表取締役 常務執行役員 CHRO(チーフヒューマンリソースオフィサー)の三木勝氏は「MIRAI奨学金は使用目的を問わない奨学金であり、奨学生の皆さんの使い道は、研究や学会参加、海外での見聞拡大など、テーマや活動領域は本当に多様だった。自身の興味/関心に向き合い、主体的に選択してきた証であり、その『多様性』こそがこの奨学金制度の目的そのものだ。今日の報告からは、その自由度が、皆さんの成長曲線の後押しになっていることが強く伝わってきた。皆さん同士が刺激を受け、視野を広げる機会になったのではないか。異なる背景や関心を持つ仲間の取り組みから得られる学びは、大学の講義とはまた違う価値があるはず。互いに触発される関係が続くことを私たちもとてもうれしく思う」と述べている。

 なお、MIRAI奨学金は、2024年度、2025年度に続き、3期生に当たる2026年度も募集を継続する。募集人数はこれまでと同じ20人で、年間給付額も50万円となる見込み。2026年4月に応募の詳細が発表される予定だ。

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