三菱自の次世代プラグインハイブリッドSUV、フルタンクから1200km走行可能パリモーターショー2016

三菱自動車は、「パリモーターショー2016」において、プラグインハイブリッドSUVのハイエンドコンセプトの外観を公開した。車両名称は「GT-PHEVコンセプト」で、次世代の高容量リチウムイオン電池パックと3個のモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを採用する。

» 2016年09月21日 06時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 三菱自動車は2016年9月14日、「パリモーターショー2016」(プレスデー:9月29〜30日、一般公開日:10月1〜16日)で初公開する、プラグインハイブリッドSUVのハイエンドコンセプトの外観を公開した。車両名称は「GT-PHEVコンセプト」で、次世代の高容量リチウムイオン電池パックと3個のモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを採用する。

三菱自動車の「GT-PHEVコンセプト」 三菱自動車の「GT-PHEVコンセプト」(クリックで拡大) 出典:三菱自動車
「GT-PHEVコンセプト」のフロントフェイス「GT-PHEVコンセプト」のサイドビュー「GT-PHEVコンセプト」のリアクォータービュー 「GT-PHEVコンセプト」のフロントフェイス(左)、サイドビュー(中央)、リアクォータービュー(右)(クリックで拡大) 出典:三菱自動車

 GT-PHEVコンセプトは、広大な土地を走破する“グランドツアラー”をイメージして開発した。また、「機能美」「拡大する可能性」「造形による躍動感」「日本のモノづくり」を表現しているという。フロントフェイスは、大幅改良した「アウトランダーPHEV」以降に発表している新型車やコンセプトカーと同様にデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用した。

 プラグインハイブリッドシステムは、次世代の高容量リチウムイオン電池パックと、高出力/高効率の3モーター(フロント1個/リア2個)、発電性能と動力性能を引き出しやすい専用設計のエンジンから構成されている。走行距離は、リチウムイオン電池パックだけで走行するEV走行距離でも120km、エンジンも併用するハイブリッド走行距離であれば1200kmに達する。

 現行のアウトランダーPHEVはEV走行距離が約60km。ハイブリッド走行距離については、JC08モード燃費が20.2km/l(リットル)、燃料タンク容量が45lなので約900kmとなる。GT-PHEVコンセプトでは、EV走行距離が2倍、ハイブリッド走行距離も1.5倍に伸びている。

 また最新のコネクテッドカー技術も取り入れており、天候、路面状態、車両の各種センサーから得た情報を組み合わせて燃費を予想し、最適な走行ルートを提案してくれる。

国内サイトでは「GT-PHEVコンセプト」の情報にアクセスできず

 ただし2016年9月20日時点で、GT-PHEVコンセプトの公式発表文が掲載されているのは、三菱自動車の海外Webサイトのみで、国内Webサイトには情報がない。同社のパリモーターショー2016Webサイトもアクセスできない状態になっている。

 同社は、燃費不正を受けての再測定の際にも不正を行っていたことを国土交通省から指摘され、2016年9月15日に追加指示を受けたばかり。プラグインハイブリッド車であるアウトランダーPHEVの国内販売も停止している。

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