グーグルの自動運転プロジェクトとFiat Chrysler Automobile(FCA)が自動運転技術の開発で提携すると発表。グーグルの自動運転プロジェクトが自動車メーカーと提携するのは、同プロジェクトが2009年に発足してから初めて。まずはプラグインハイブリッドミニバン「パシフィカ ハイブリッド」ベースの自動運転実験車を100台製造する。
Google(グーグル)の自動運転プロジェクトとFiat Chrysler Automobile(FCA)は2016年5月3日(米国時間)、自動運転技術の開発で提携すると発表した。グーグルの自動運転プロジェクトが自動車メーカーと正式に提携するのは、同プロジェクトが2009年に発足してから初めて。
まずは、FCAが2016年後半の市場投入を計画しているプラグインハイブリッドミニバン「Pacifica Hybrid(パシフィカ ハイブリッド)」に、グーグルの自動運転技術を搭載した実験車を開発する。FCAはおよそ100台のパシフィカ ハイブリッドをグーグルの自動運転技術向けに最適化し、グーグルはそれらの車両に最適なセンサーや制御コンピュータを組み込む。これら約100台が加わることで、グーグルの自動運転プロジェクトが保有する自動運転実験車の台数は従来比で2倍以上になるという。
パシフィカ ハイブリッドベースの自動運転実験車の開発と製造は、ミシガン州南東の施設に両者の技術者を集めて進める。完成後は、グーグルの自動運転プロジェクトがカリフォルニア州に構えるテストコースで走行試験を行い、その後公道での走行を目指す。
グーグルの自動運転プロジェクトのCEOを務めるJohn Krafcik(ジョン・クラフチック)氏は「パシフィカ ハイブリッドはわれわれの自動運転技術に最適なクルマだ。FCAの技術者との緊密な協力により、われわれが目指す完全自動運転車の実現は加速する」と語る。またFCAのCEOであるSergio Marchionne(セルジオ・マルキオンネ)氏は「両社が得るであろう経験は、顧客に大きな利益をもたらす自動車技術の基礎になるだろう」と述べている。
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