板厚0.05mm極薄銅板の微細溶接を可能にした電子ビーム溶接機を発売FAニュース

NECエンジニアリングは、微細溶接が可能な電子ビーム溶接機「NEB-FF」シリーズを発売した。電子ビームを安定的に細く絞ることで、板厚0.05mmの極薄銅板の高精度な溶接を可能にした。

» 2016年03月01日 07時00分 公開
[MONOist]

 NECエンジニアリングは2016年2月16日、極薄金属板などの微細溶接が可能な電子ビーム溶接機「NEB-FF」シリーズを発売した。高度計などの航空計器の開発・製造を手掛ける東京航空計器へ、その1号機を納入した。

 NEB-FFシリーズは、電子ビームを安定的に細く絞ることでエネルギー密度を高め、ゆがみが少なく、高精度な微細溶接を可能にした。従来、板厚0.05mmの極薄銅板は、融点が低く加工が困難とされていたが、同装置により高精度な溶接が可能になった。

 基本的な操作は、部材をセットし、ボタンを押すだけで完了するため、熟練技術者でなくても作業ができる。また、真空チャンバ内を映すモニターを搭載し、複数人で作業内容を確認できる。真空チャンバサイズのカスタマイズにも対応しており、ワークに応じた装置の小型化にも貢献できる。

 1号機を導入した東京航空計器では、作業時間が約6分から約2分に短縮。歩留まりはほぼ100%となり、生産効率が向上したとしている。

photo NEB 070V-01-FF-Hシリーズ(写真の装置は、真空チャンバサイズ幅180×奥行き370×高さ140mm)

FAメルマガ 登録募集中!

famerumaga

FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。

ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.