発想されたたくさんのアイデアは、その中で一番優れたアイデアを採用するのではなく、これらのアイデア同士の結合によってさらなる性能アップ、実現性の高いアイデアへと育てていきます。アイデア同士の長所と欠点を組み合わせる。性能向上のために組み合わせる、などの作業を経て、コマシステムとしての設計コンセプトを固めていきます。
このとき、コマの戦闘力を縦軸に、開発期間を横軸に取り、複数の設計コンセプトを開発ロードマップとしてプロットするのがよいでしょう(図12)。
この段階で新たに発生した課題はもう一度TRIZでアイデア発想、実際作ってみないと分からない部分は、次回紹介するタグチメソッドやCAEによる事前検証を行います。
世の中の創造力が豊かな人や問題解決に秀でた人の特長はこんな感じではないでしょうか。
TRIZによるコマの設計を紹介しましたが、このアプローチをものにすれば、あなたも問題解決の鬼。創造力豊かな人になれる事間違いなしです!
「May the TRIZ be with you!(TRIZと共にあらんことを!)」
片桐朝彦(かたぎり・ともひこ)
1959年長野県生まれ。コガネイで空圧用バルブの企画、要素研究、新製品開発などに携わる。2006年よりQFD、TRIZ、TM、CAEなどの連携適用による新製品開発を推進。2013年よりアイデアにてTRIZを中核とする体系的手法のコンサルタントとしてクライアント企業の製品企画、新製品開発、技術課題解決などをサポートする。
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