消費電力最低2μAの埋め込み型医療デバイス向け3軸加速度センサー医療機器ニュース

STマイクロエレクトロニクスは、米国食品医薬品局(FDA)がクラスIIIに分類する、埋め込み型医療デバイスを含む医療アプリケーション向けに、超低消費電力の3軸加速度センサー「MIS2DH」を発表した。

» 2015年10月14日 08時00分 公開
[MONOist]

 STマイクロエレクトロニクスは2015年9月25日、米国食品医薬品局(FDA)がクラスIIIに分類する、埋め込み型医療デバイスを含む医療アプリケーション向けに、超低消費電力の3軸加速度センサー「MIS2DH」を発表した。アクティビティ・モニターや姿勢検知などの機能を、幅広い医療デバイスに実装可能になるという。

 医療業界では近年、高血圧などのさまざまな慢性疾患の治療において、新しい埋め込み型医療デバイスの有用性が注目されている。こうした用途では、埋め込み型医療デバイスによる刺激を管理することで治療の効果や患者の生活状況を改善するため、患者の動き・姿勢を測定する加速度センサーが重要になるという。

 今回開発されたMIS2DHは、3軸センサー素子と専用ICを1パッケージに集積。消費電力は最低2μA(低消費電力モード時)と低く、加速度検出範囲は±2g/±4g/±8g/±16gから選択できる。出力データ・レートは1Hz〜5KHz、動作モードは8bit/10bit/12bitとなっている。

 また、FDAクラスIII認可の取得に必要となる、専用の製造・検査フロー、10年以上の製造記録の保管、メディカル・グレードに準拠した製品変更の管理と通知、各バッチへの適合証明書(CoC)発行、長期の製品供給保証などの付随事項をサポートしている。これにより、中小企業の医療機器開発で障害となっていた、カスタム設計のセンサーとFDA認可の取得に関連する高コストの課題に対応した。

 サイズは2×2×1mm3と小型で、I2C/SPIのデジタル出力に対応。既に量産を開始している。

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