続いて、真紅に塗装された美しいフレームワークにひかれるように金沢工業大学のピットにお邪魔して、プロジェクトリーダーの杉本祐基さんにお話を伺いました。
S 今回の成績はどうでしたか?
杉本さん(以下、YS) エンデュランスを含め動的審査は全て完走できました。前回よりは順位が上がると思っています。
S このマシンの特徴を教えてください?
YS 前回の車両と大きく変わったのがエアロデバイスとサスペンションジオメトリーです。特にフロントウィングに注目していただきたいのですが、「コルゲート」というロバスト性を向上させる形状にしています。直進安定性と急激な挙動変化が起こってもすぐに安定姿勢に戻ります。
S ロバスト性、外乱に強いってことですね。
YS サスペンションはキャンバー角を増やして、コーナリング中のタイヤの接地面積を変えないようにしました。
S 今回からエアロデバイスのレギュレーションが変わったと聞いたけど?
YS はい、幅と高さの規制が厳しくなりました。このマシンはその寸法規制ぎりぎりで作っています。
S 確かにリアウィングも大きいよね! そうそう、フレームの赤にはこだわりがあるのかな?
YS 伝統です。チームカラーが赤なので。
S フレームをここまできれいに塗装しているチームは少ないですよね。DUCATI(イタリアのモーターサイクル)をほうふつとさせていいよね!
金沢工業大学はエンデュランス競技が24位、総合で19位と前回の34位から順位を大きく上げました。Webページによりますと、動的審査を全て完走したのが10年ぶりだそうです。次回も真紅の美しいマシンが疾走する姿が見られることでしょう。
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