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» 2015年10月08日 10時00分 公開

クルマ好きの学生たちの「悲喜こもごも」車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2015(2)(5/8 ページ)

[関伸一/関ものづくり研究所,MONOist]

早稲田大学 (Waseda Formula Project)

早稲田大学の車両

 マットブラックのカウルが異様な迫力を醸し出すゼッケン44のマシンは早稲田大学のWFR2015、プロジェクトリーダーの上入佐慶太さんにお話を聞きました。

S カッコいいですね! マシンの特徴を教えてください。

上入佐(以下U) 今回のマシンコンセプトは「旋回性能と信頼性向上」です。僕たちはシャシー、エアロ、パワートレイン、電装のそれぞれのチームに分かれて開発、設計、製作をしているのですが、マシンコンセプトに合わせて具体的なチームごとのコンセプトを決めて活動しています。

S トップにマシンコンセプトがあり、4つのチームがそれベクトルを合わせてさらに詳細なコンセプトを決める。その合力がこのマシンということですね。素晴らしい! 今回の成績はどうでしたか?

U 実は車検に時間が間に合わず、動的審査に参加できませんでした。

S わ! それは残念だ! これだけのマシンなのに。車検に通らなかった理由は?

U 会場に着いた時点で、まだやるべき作業が残っていて、まずは車検を受ける時間が遅くなったこと。そして車検で指摘された項目が多く、修正しきれなかったということです。また車両製作のプロセスでも、走行テストでエンジンやサスペンションのセッティングを煮詰めていって、最後の方でエアロデバイスの製作をするのですが、セッティングを出すのにとても苦労して、エアロ製作の着手が遅れ、当日になってもまだ手を加えているという状態でした。

S 結局完成しないままここに持ち込んで、何とか間に合わせようとしたけど叶わなかったってことなのかな。

U はい。僕らは13、4人のメンバーで活動しているので、工数的にも厳しいですね。

S え? 早稲田って大きな大学なのに、その数は少ないよねぇ? 何か原因があるのかなぁ?

U 辞める人はいないのですが、新入生がなかなか入ってこないのです。今回もロボットの方に行く人が多くて。「モノづくりサークルの中でフォーミュラはとても忙しいよ」って評判になっていることもあると思います。

S そうですか……。そのあたりも何とか対策しないとね。ちょっと後ろ周り見せてください。――おおっ! マフラーが美しい! この2本出し最高! 吸気マニホールドも芸術品ですね!

U ありがとうございます。マフラーは僕が作りました。

2本出しマフラーでシンメトリーな機能美と力強さを見せるリアビュー

S 次回はこのマシンをブラッシュアップして、上位入賞を狙いたいね。

U はい、僕の一存では決められませんが、ブラッシュアップの方向で行きたいと思っています。

 意外にも第9回大会から本格参加という歴史の浅いWaseda Formula Projectですが、2015年のNHK学生ロボコンで初優勝、ABUアジア・太平洋ロボコンに出場した早稲田ROBOSTEPの活躍に刺激を受け、次回こそはエンデュランスコースを疾走する姿を見せてもらいたいものです。

プロジェクトリーダーの上入佐慶太さん

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