それでは、次回までの宿題です。まずは、以下に示す2つの図をご覧ください。
こちらは軸です(図11)。
そして、こちらは軸と同径の穴が開けられたブロックです(図12)。図11の軸を、この穴の上から下まで通して組み立てます。
これが、組み立てイメージ図です(図13)。
これは、本稿の冒頭で紹介した例え話、「軸が穴に真っすぐ入ってスムースにフィットするように、軸も穴もシャキッとキメてください。公差値は、0.01でお願いします!」というごちゃごちゃしたメッセージを、幾何公差に直す問題です。
このケースでは、どの幾何公差を使って図面を仕上げたらよいのでしょうか?
真っすぐ入ってスムースにフィットするとはどういう状態なのか? これを穴側と軸側双方について考えて、それぞれの図面に適切な幾何公差を入れてみましょう。
正解は次回発表します。本稿の最後にヒントを載せておきますので、分からないという方は参考にしてみてください。
次回は、「加工方法の察し方」をテーマにしたお題と解説をお届けします。お楽しみに! (次回に続く)
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藤崎 淳子(ふじさき じゅんこ)
長野県上伊那郡在住の設計者。工作機械販売商社、樹脂材料・加工品商社、プレス金型メーカー、基板実装メーカーなどの勤務経験を経てモノづくりの知識を深める。紆余曲折の末、2006年にMaterial工房テクノフレキスを開業。従業員は自分だけの“ひとりファブレス”を看板に、打ち合せ、設計、加工手配、組立、納品を1人でこなす。数ある加工手段の中で、特にフライス盤とマシニングセンタ加工の世界にドラマを感じており、もっと多くの人へ切削加工の魅力を伝えたいと考えている。
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