マツダは、2人乗りのスポーツカー「マツダ ロードスター(以下、ロードスター)」と小型車「デミオ」に、モータースポーツのベース車両となるモデルを追加する。ロードスターは「NR-A」、デミオは「15MB」。15MBは、最高出力と最大トルクを従来より高めた「SKYACTIV-G 1.5」を搭載する。
マツダは2015年9月24日、2人乗りのスポーツカー「マツダ ロードスター(以下、ロードスター)」と小型車「デミオ」に、モータースポーツのベース車両となるモデルを追加すると発表した。ロードスターは「NR-A」で、発売日は同年10月15日、税込み価格は264万6000円。デミオは、「15MB(発音はイチゴー・エム・ビー)」で、発売日は10月22日、税込み価格は150万1200〜156万6000円。
ロードスターのNR-Aは、パーティレース(ナンバー付車両を使用したロードスターのワンメイクレース、JAF公認)への参加など、サーキット走行を想定して、車高調整機能付きビルシュタイン社製ダンパーを採用するなど一部仕様を変更した。大容量ラジエータ、大径ブレーキなどを採用して冷却性と耐久性も向上している。車両重量は1010kg、JC08モード燃費は17.2km/l(リットル)。
デミオの15MBは、2015年4月に公開していたモータースポーツ向けのコンセプトカー「デミオ モータースポーツ コンセプト」の販売モデルとなる(関連記事:「デミオ」にスポーツコンセプト、「SKYACTIV-G 1.5」を搭載)。ジムカーナやダートトライアルへの参加などを想定し、現行の国内向けデミオのラインアップにはない、排気量1.5lのガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5」を搭載した。この他、6速のマニュアルトランスミッション「SKYACTIV-MT」や大径ブレーキも採用している。車両重量は1000kg、JC08モード燃費は19.2km/l(リットル)。
15MBのSKYACTIV-G 1.5は、吸排気バルブの開閉を最適に制御する可変バルブタイミング機構「デュアル S-VT」、エンジンオイルの流量を状況に応じて2段階に切り替えてエネルギーロスを低減するオイル潤滑システム、スムーズな排気の流れを実現し力強いトルクと高い燃焼効率を支える「4-2-1排気システム」を採用。ギア比を最適化したSKYACTIV-MTとの組み合わせにより、「モータースポーツのさまざまなシーンで、ストレスのない思い通りの走りを発揮できる」(同社)としている。
15MBは最高出力85kW(6000rpm)、最大トルク148Nm(4000rpm)。国内市場向けの車両で、FF車向けのSKYACTIV-G 1.5を搭載しているのは、デミオよりも大型の「アクセラ」だけで、最高出力82kW(6000rpm)、最大トルク144Nm(3500rpm)となっている。今回の15MBは、車両重量が200kg以上重いアクセラよりも、最高出力、最大トルクとも若干の性能向上を果たしており、まさにモータースポーツ向けに仕上がっているといえる。
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