川崎重工業は、最大リーチ4005mm、上下ストローク4416mmの広い動作範囲を持ち、最大1tまでの重量物のハンドリングが可能な「MG10HL」を2015年12月に発売する。従来機種との互換性を確保しつつ、高トルク・重可搬質量を可能にした。
川崎重工業は2015年9月1日、汎用用途に適用可能な可搬質量1tの超重可搬・高剛性ロボット「MG10HL」を発表した。発売は12月2日の予定で、価格は未定。自動車、船舶、航空機などの大型部品の他、鋳造品・鍛造品などの超重量物の搬送ニーズに対応するという。
MG10HLは、最大リーチ4005mm、上下ストローク4416mmの広い動作範囲を持ち、最大1tの重量物のハンドリングが可能。同社製ロボットで最高となる重量搬送を可能にした。可搬質量は、オプションで1.5tまで高めることができる。
第1〜3軸は、各5kWの大型モーター2個で駆動。JT2(腕前後軸)の平行リンクと、JT3(腕上下軸)のシリアルリンクを組み合わせた独自のハイブリッドリンク機構を用いることで、従来機種とのモーター互換性を確保しつつ、高トルク・重可搬質量を可能にした。
また、手先精度への影響が大きい第2・3軸の駆動機構に、高剛性でガタつきの小さいボールネジを採用。アームのたわみを低減し、高い位置決め精度を実現した他、カウンターウェイトを使用せずに重可搬質量を可能にしている。
さらに、ハイブリッドリンク機構と第2・3軸のボールネジを組み合わせることで、アーム前方の実作業領域で広い動作範囲を確保した。ロボット本体の軽量・コンパクト化により、設置レイアウトの自由度を高め、対象物の変更にも自在に対応するという。
同社では、従来にない剛性を生かし、耐高反力性が求められる用途への活用が期待できるとしている。
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