航空機開発プログラム向けに、3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用:製造IT導入事例
ダッソー・システムズは、イスパノ・スイザが、設計およびエンジニアリング・プログラムの効率化に向け、同社の3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用したと発表した。
ダッソー・システムズは2015年6月18日、イスパノ・スイザが、設計およびエンジニアリング・プログラムの効率化に向け、同社の3Dエクスペリエンス・プラットフォームを採用したと発表した。
イスパノ・スイザは、ヘリコプター市場の動力トランスミッションシステムで世界的な実績を持つ。これまで、データ管理に複数のツールを使用してきたが、これを改善し、航空機開発プログラムをより効率的に進めることを目指しているという。
今回、イスパノ・スイザは、ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームに基づくインダストリー・ソリューション・エクスペリエンス「コデザイン・トゥー・ターゲット」を採用。全社横断型のオープンなデジタル環境を導入したことで、機械式動力トランスミッションシステムの設計、エンジニアリング、製造プログラムの各分野を横断し、データが授受できるセキュアな一元管理が可能になるという。
また、部門間・企業間で単一プラットフォームへ転換できるコデザイン・トゥー・ターゲットは、子会社やパートナー会社の各部門まで連携が可能で、あらゆるデータとプロセスの統合デジタル・バックボーンとして活用できる。さらに、ユーザーが最新製品や部品データにリアルタイムにアクセスできる他、トレーサビリティを確保しているため、データの品質維持やエラー抑制にも寄与するとしている。
- MRJはいかにして設計されたのか
三菱航空機の小型旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の機体設計には、多目的最適化手法や、最適化の結果を可視化するデータマイニング手法が採用されている。MRJの事例を中心に、航空機設計におけるコンピュータ・シミュレーションの活用手法を探る。
- 民間航空機産業へ参入するために考えるべきこと
INTERMOLD 2015で、川崎重工業 社友 榊氏が日本の民間航空機産業に関する市場分析や、参入するためのアドバイスについて語った。中小企業にとってはモジュールを納入できるような体制を作ること、川下企業にとっては組み立て自動化によるコストダウンなどがポイントになるという。
- 日系航空機メーカーは、主戦場のアジアで勝ち残れるか?
企業再生請負人が製造業の各産業について、業界構造的な問題点と今後の指針を解説する本連載。今回はMRJをはじめとしたブームに沸く航空機業界について解説する。
- 航空機の設計者からフリーランスへ転身した3Dモデラーが大切にしていること
3Dモデリングツールや3Dプリンタを活用し、モノづくり業界で活躍するエンジニアやクリエーターにスポットを当てる本企画。今回は、神奈川県・鎌倉市でフリーランスとして活躍するハードウェアエンジニア/3Dモデラーの仙頭邦章氏を紹介する。
- CAEエキスパートが見て・感じた! CAEの最新技術動向&ユーザー事例
2015年5月に独ベルリンで仏ダッソー・システムズによる「Simulia Community Conference 2015」が開催された。機械メーカーのCAEエキスパートである筆者が、イベント内の講演やユーザー事例について、自身の経験談や業界事情も交えて紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.