クオリカは、コマテックの3工場に生産性改善システム「KOM-MICS」を導入した。設備の稼働状況をリアルタイムに可視化し、停止要因を分析して改善することで工場全体の生産効率が約20%向上した。
クオリカは2025年12月3日、コマテックの3工場に生産性改善システム「KOM-MICS(コムミクス)」を導入したと発表した。工作機械の稼働データを収集し、クラウド上で可視化して分析するシステムとなる。
コマテックでは、これまで設備の稼働状況の把握が難しく、ボトルネックの特定や異常発生時の対応に時間がかかる点が課題となっていた。そこで、溶接ロボットにKOM-MICSを試験導入し、稼働データを基に問題の真因を分析して、解決策を明確にした。その結果、設備の停止回数が約70%削減したことから、本格導入を決定した。
本格導入後も、クオリカはコマテックを定期的にサポートし、課題を抽出して改善策を提案するなど、設備停止要因の解消に取り組んだ。
設備の稼働状況を可視化し、それを基に改善したことで工場全体の生産効率が約20%向上。設備負荷の偏りも減り、生産体制の安定化や働き方の改善につながった。
また、アラート機能により異常発生箇所が特定しやすくなり、現場担当者が迅速に対応できるようになった。スマートフォン通知機能によって即応性も向上し、約230件のアラートを解消して設備停止回数を削減できた。
現在、コマテックの溶接ロボットやマシニングセンターなど43台の設備にKOM-MICSが適用されている。クオリカは今後もコマテックの改善活動支援を継続しつつ、これまでの実績を基にKOM-MICSの活用範囲を広げ、製造現場の安定稼働と持続可能な生産体制を支援する。
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