日本IBMは、Rapidusの最先端半導体製造拠点「IIM-1」に半導体製造向けMES「IBM IndustryView for Semiconductor Standard」を導入した。
日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、半導体製造プロセスの基幹システムである「IBM IndustryView for Semiconductor Standard(以下、SiView Standard)」を、Rapidusが北海道千歳市で建設した最先端半導体製造拠点「IIM-1」に導入し、2025年4月から稼働を開始したと発表した。Rapidusが目標とする国内初の2nmプロセスのロジック半導体量産開始に向け、生産性向上と品質管理の高度化を支える。
IBMのSiView Standardは、1980年代に滋賀県のIBM野洲工場で利用されていた自社向けソリューションを起源とする製造実行システム(MES)だ。約30年にわたり、国内外の半導体工場で導入実績を重ねてきた。
装置や搬送機器の制御、大規模データの収集と処理、工程の統合管理などを担う複数のコンポーネントで構成されており、工場の自動化や高効率運用、稼働率向上を可能にする。
今回の導入は、日本IBMとRapidusの協業関係に基づくものだ。両社は2022年12月に、IBMが保有する2nm半導体技術を量産可能な水準へと発展させるための契約を締結している。
IIM-1では、高速シミュレーターに加え、装置インテグレーションを担う「Multi-threaded Machine Supervisory Program」や、ワークフロー基盤である「SiView Sense and Respond」、装置保全を支援する資産管理ソリューションなどを適用する。これら複数のモジュールを連動させることで、ロットのディスパッチングから自動搬送、半導体装置での着工や完工までを含むフルオートメーション運用を、従来にないスピードで実現したという。
また、IIM-1の建設前にデジタルツイン技術を活用し、仮想ファブ上で能力検証を行った点も特徴だ。これにより、システムの実装や立ち上げを短期間で進めることが可能になったとしている。
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