フルSiC搭載の入出力電圧電流正弦波マトリクスコンバータを開発FAニュース

安川電機は、フルSiCパワー半導体モジュールを搭載した、次世代マトリクスコンバータを開発した。従来は不可能だった出力電圧を正弦波とすることで、入出力電圧電流正弦波ドライブを可能にした。

» 2015年09月06日 07時00分 公開
[MONOist]

 安川電機は2015年8月26日、フルSiCパワー半導体モジュールを搭載した、次世代マトリクスコンバータを開発したと発表した。同社従来製品の「U1000」よりも、高効率な入出力電圧電流正弦波ドライブになるという。

 マトリクスコンバータとは、三相の交流電源から、9個の双方向スイッチを格子状(マトリクス)に接続し、任意の電圧・周波数を直接作り出す電力変換装置となる。同社では、2005年に初めて製品化し、2014年からその後継となるU1000を提供してきた。今回、このマトリクスコンバータ技術を応用し、入力電圧に加え、従来は不可能だった出力電圧も正弦波とすることで、入出力電圧電流正弦波ドライブを可能にした。

 新開発のマトリクスコンバータは、入力電流・出力電圧のひずみを5%以下に抑え、入出力波形のひずみを低減。最大変換効率も98%以上と高効率化した。

 同社では今後、2年以内の製品化を目指すとしている。

photo 入出力電圧電流正弦波マトリクスコンバータの回路図,c 

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