グッドファクトリー賞にダイキン、東レ、NECなど――アジア工場の生産性向上製造マネジメントニュース

日本能率協会は、生産性や品質の向上などを実現した工場を表彰する「GOOD FACTORY賞」を実施。第4回の受賞企業として、ダイキン、東レ、NEC、日立金属、ミスミの5社を表彰した。

» 2014年08月01日 17時15分 公開
[MONOist]

 日本能率協会では、生産性や品質の向上、改善活動に成果をあげた工場を表彰する「GOOD FACTORY賞」を2011年に創設し、優秀事例を紹介する活動を推進。2014年7月31日には、第4回(2014年度)の受賞企業を発表し、ダイキン、東レ、NEC、日立金属、ミスミグループ本社の5社を決定した。

 「GOOD FACTORY賞」は、アジア地域における企業・工場の「生産性向上」「品質向上」など体質革新活動の成功事例を表彰するもの。そのプロセスや成功要因、現場の知恵、働く方々の意識改革、社会的貢献などの内容を日本製造業の模範として広く紹介することで、製造業の体質強化に貢献することを目的としている(関連記事:アジアで成功する5つのカギ――「GOOD FACTORY」賞に見る“強い工場”の特長とは)。

 今回は、GOOD FACTORY賞審査委員会(委員長:電気通信大学 情報理工学研究科 教授 新誠一氏)の審査を経て、以下の企業および工場を受賞企業として決定した。

photo GOOD FACTORY賞受賞企業(クリックで拡大)

 受賞企業の主な評価ポイントは以下の通り。

大金空調(上海)

  • 現地メンバー自立化のために、「士気」を向上させることを最重視して推進
  • 事業戦略と一体化した工場革新として、年間1000品種の新製品投入を効率的に実現できる、多品種混合生産方式を構築
  • 製・販・研が連携した工場革新を推進
  • 実務的な人材育成の仕組み
  • 見える化が実質的に機能している
  • 身障者を特性に応じて健常者ラインや間接部門に積極採用
  • 現地メンバーを中心とした工場改革を推進

東麗塑料(深セン)

  • 日本人スタッフと現地人管理者とが融合された海外マザー工場として運営し、マネジメントシステムを構築した
  • 3Z活動(アクシデントゼロ、ゼロトラブル、ゼロクレーム)を中核とした現場の改善活動の実施と現場力の強化
  • 現地風土にマッチした問題解決活動の実施

NEC Platforms Thai

  • 現地メンバーを巻き込んだ、意思決定システムの構築
  • 現地メンバーが主体となった人材育成の仕組み構築
  • 現場部門と間接部門の役割にあった従業員の業績評価の仕組み構築
  • 新事業を成功させる、QCD革新のための部品内製化推進
  • 製造のみの生産管理から、現地調達、生産、出荷のトータルSCM改革へと発展
  • 目指す組織文化を明文化、浸透

Hitachi Metals(Thailand)

  • 評価の公平性・情報の透明性を一貫して通す、トップの強いマネジメント
  • 仕組みは簡素で継続しやすい工夫がある
  • 家族意識を醸成する多面的な取り組み

駿河生産プラットフォーム

  • 顧客目線で「短納期一個流し」生産を旗頭に掲げ、現場に変革を迫り、人材、資金、時間の投入を行い続けたトップのリーダーシップ
  • 小集団活動を中心に各自の持ち味を引きだした現場監督者、現場スタッフのプロセス改善への取り組み
  • プロセス改善を清水工場だけでなく海外工場へ導入


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