東芝は、在宅医療/介護サービス向けに、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の販売を開始する。スマートフォンに患者の症状などを音声入力し、SNSにアップすると、関係者間でリアルタイムに共有できる。これまでは患者の自宅に置かれたノートにこうした情報を書き込んでいたので、情報の入力や共有がより容易になる。
東芝は2014年7月15日、自宅で医療/介護を受けている患者の情報を、医師や訪問看護師、介護士など多職種の関係者間で共有できるソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)を開発したと発表した。医療法人や社会福祉法人など在宅医療/介護サービスを行う事業者に、同年9月から国内で販売を開始する。
同サービスでは、スマートフォンに患者の症状や情報をつぶやくだけでその内容を音声認識し、記録時間や場所とともに音声と文字を記録し、セキュリティを確保した*)専用のSNS上で共有することができる。これらの情報は、その患者のケアに携わる多職種の関係者間でリアルタイムに共有される仕組みだ。
*)厚生労働省、経済産業省、総務省の3省が出している医療情報の外部保存などに関するガイドラインに準拠している。
在宅医療/介護の現場では、医師、訪問看護師、介護士など多職種の関係者間で治療や介護を行うことが多く、情報を共有するために、患者の自宅に置かれたノートに患者の症状や様子などを書き込んでいた。しかし、限られた時間内に多くの内容を記入することは難しく、他の関係者の記入事項をリアルタイムに確認できないので、より新しい情報をより詳細に共有したいというニーズがあった。
今後は、システム内に記録された時刻、場所、治療、介護に重要だと思われるキーワードを活用したデータ分析サービスも順次展開していく。なお、このサービスは、2014年7月16〜18日に開催される「国際モダンホスピタルショウ2014」(東京ビッグサイト)で紹介される予定だ。
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