トヨタ自動車は2014年2月12日、2009年5月に発売した3代目「プリウス」のリコールを国土交通省に提出したと発表した。対象となるのは、2009年3月〜2014年2月に製造した約99万7000台。海外で販売している約90万台の3代目プリウスについても、各国・地域でリコールを提出する方針である。
トヨタ自動車は2014年2月12日、2009年5月に発売した3代目「プリウス」のリコールを国土交通省に提出したと発表した。対象となるのは、2009年3月〜2014年2月に製造した約99万7000台。海外で販売している約90万台の3代目プリウスについても、各国・地域でリコールを提出する方針である。
不具合の原因となったのは、ハイブリッドシステムを構成するパワーマネジメントコントロールコンピュータとモータージェネレータコントロールコンピュータである。制御ソフトウェアが不適切なため、加速時などの高負荷が掛かる際に、電力変換装置(DC-ACインバータ)内の昇圧回路の素子に想定外の熱応力が加わることがある。このため、車両を使用しているうちに昇圧回路の素子が損傷し、警告灯が点灯して、フェイルセーフのモーター走行になる可能性がある。また、素子損傷時に電気ノイズが発生すると、ハイブリッドシステムが停止して走行不能になるおそれもあるという。不具合は市場からの情報によって発見した。発生件数は308件あるが事故は発生していない。
改善措置としては、全ての対象車両に対して対策済みの制御ソフトウェアに修正する。また万が一、これまでに昇圧回路の素子に加わった熱応力のため、制御ソフトウェアの修正後に素子が損傷して警告灯が点灯した場合には、電力変換装置のモジュール無償でを交換する。
ハイブリッドシステムのリコールについては、ホンダが2014年2月10日に「フィット ハイブリッド」と「ヴェゼル ハイブリッド」に搭載する「SPORT HYBRID i-DCD」で3度目の届け出を行ったばかり(関連記事:「フィット」と「ヴェゼル」のハイブリッド車がリコール、不具合原因はまたDCT)。対象台数は約8万1000台だった。今回のプリウスのリコールは、発売から5年近くが経過し、海外展開していたこともあって規模は20倍以上に達する。
なお、3代目プリウスと同様に、「リダクション機構付のTHS II」を搭載するハイブリッド車には、「アクア」や「プリウスα」、「カローラ」のハイブリッドモデルなどがある。しかし、今回のリコールの原因となった不具合は、3代目プリウスでのみ確認されているという。
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