商品の新たな購買体験を提案するコンセプトモデルとして展示デモしていたのが、SBクリエイティブとインテルが共同開発した情報発信ステーション「インテリジェント・シェルフ」だ。
商品の陳列棚と複数の小型デジタルサイネージ(インテリジェント・ラベル)を融合させた装置で、横に並んだ複数のディスプレイには、各商品の価格(値札ラベル)表示の他に、関連する情報コンテンツの表示、広告配信などが行われる。また、近距離無線通信機能を内蔵し、スマートフォンやタブレット端末とのインタラクティブなコミュニケーションを実現。例えば、書籍・映像などのデジタルコンテンツや品切れ中の商品などを、インテリジェント・ラベルを通じて購入したり、デジタルコンテンツのサンプルデータをスマートフォンに転送したりといった活用が考えられるという。
同コンセプトを用いた第1弾製品として、書店向けの「インテリジェント・ブックシェルフ」を開発。2014年4月以降、ハーレクインの書籍専用本棚として全国の書店に準じ展開していく計画だという。「同様のコンセプトを導入している海外のスーパーマーケットの事例もあるが、日本ではこれが“初”となる。書店で立ち読みしてからデジタルコンテンツで購入したいというニーズ、新しい購入スタイルにも応えられる」(説明員)。
展示ブースでは、超小型コンピュータ「Intel NUC(Next Unit of Computing)」と、4.3インチの小型ディスプレイ(×8台)によるインテリジェント・ラベルの試作機を披露。各ディスプレイへのコンテンツ配信は、インテルが2013年11月に発表したデジタルサイネージ向けコンテンツ管理システム「Intel Retail Client Manager(RCM)」が用いられている。「書店の他、CDショップなどでも店頭のデジタルサイネージを通じて、デジタルコンテンツを購入するというスタイルは今後増えていくでしょう」と説明員。
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