井関農機の水田自動抑草ロボット「アイガモロボ」が第2世代にロボット開発ニュース

井関農機は、NEWGREENと共同で開発した水田自動抑草ロボット「アイガモロボ2(IGAM2)」を2025年3月に発売する。水田の形状をあぜにぶつかることで学習し、網目状にくまなく航行する。

» 2024年12月23日 14時00分 公開
[MONOist]

 井関農機は2024年12月12日、NEWGREENと共同で開発した水田自動抑草ロボット「アイガモロボ2(IGAM2)」を発表した。有機水稲栽培で課題とされている、雑草対策に寄与する。2025年3月に発売予定で、価格は27万5000円(税込み)となる。

キャプション 水田自動抑草ロボット「アイガモロボ2」[クリックで拡大] 出所:井関農機

 アイガモロボは、雑草を引き抜くのではなく、水田を濁らせて太陽光を遮断し、雑草の光合成を抑制する「抑草」の仕組みを採用している。また、土を巻き上げて柔らかい層を形成し、雑草種子を埋没させて雑草の発生を抑える。前機種の「IGAM1」を使用した研究では、除草作業の回数を58%削減できることを確認した。

キャプション アイガモロボの航行の様子[クリックで拡大] 出所:井関農機

 IGAM2は、IGAM1の実績を踏まえたフルモデルチェンジ版となる。推進方法として採用したブラシ機構により、航行能力や地形対応力など走破性が向上した。ブラシには柔軟性と弾力を持つ素材を使用し、苗への影響を抑えつつ、耐久性を高めている。

 電源を入れるだけで自動航行を開始し、事前のルート設定は不要になった。水田の形状をあぜにぶつかることで学習し、網目状にくまなく航行する。重量は約6kgで、IGAM1より64%軽量化しており、持ち運びも容易になった。

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