無人自動運転コンバインがセンサー大盛りの理由、トラクターや田植え機と何が違うスマートアグリ(1/2 ページ)

クボタは、人が搭乗することなく自動運転でコメや麦の収穫作業が行える「世界初」(同社)の無人自動運転コンバイン「DRH1200A-A」を報道陣に公開した。

» 2023年06月15日 06時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 クボタは2023年6月14日、柏染谷農場(千葉県柏市)において、人が搭乗することなく自動運転でコメや麦の収穫作業が行える「世界初」(同社)の無人自動運転コンバイン「DRH1200A-A」を報道陣に公開した。発売は2024年1月で、価格(税込み)は刈幅2.1mの「DRH1200A-A-2.1」で2203万7400円から。年間販売目標台数は50台。同社は無人自動運転仕様の農機である「アグリロボシリーズ」でトラクターと田植え機を展開しており、今回のDRH1200A-Aの投入により主要農機3機種全てで無人自動運転仕様がラインアップされることになる。

クボタの無人自動運転コンバイン「DRH1200A-A」 クボタの無人自動運転コンバイン「DRH1200A-A」[クリックで拡大]
クボタの無人自動運転仕様の農機3機種 クボタの無人自動運転仕様の農機3機種。左から、トラクター「MR1000 AH-H」、コンバイン「DRH1200A-A」、田植え機「NW8SA-A」[クリックで拡大]
「DRH1200A-A」の無人自動運転デモの様子。圃場内の麦の収穫を人が搭乗することなく自動運転で行い、倒伏した麦の収穫にも対応する。人を模した人形を検知して自動停止する一方で、カラスを誤検知して停止したりすることはない[クリックで再生]
クボタの谷和典氏 クボタの谷和典氏

 クボタ 作業機事業部長の谷和典氏は「国内では農家の高齢化や後継者不足に伴い、担い手農家への農地集積が進んでおり、その作業負荷は年々大きくなっている。省力化や人材の確保、生産性向上などといった顕在化する経営課題を解決する手段として、ICTやロボットを活用したスマート農業が重要になる。これまで、コンバインの無人自動運転仕様を提供できていなかったが、今回開発したDRH1200A-Aにより、有人監視の下という条件はあるものの自動運転が可能になった。作物がない状態で使用するトラクターや田植え機とは異なり、作物がある状態が前提になるコンバインの自動運転を実現するにはさまざまな課題を解決する必要があった。DRH1200A-Aを使えば、誰でも安心して作物の収穫ができるようになり、軽労化や省力化につなげられる」と語る。

 国内における汎用コンバインの年間需要は約500台であり、クボタとしてはそのうち1割を今回の無人自動運転コンバインで獲得する意気込みだ。今後は、コスト低減や機能向上なども図りながら無人自動運転コンバインの比率を3割まで高めていくとしている。

会見では、クボタが誇る無人自動運転仕様農機のコンバイン、トラクター、田植え機を同時に無人自動運転するデモンストレーション行った。ちなみに実際の農作業では、用途が異なることもあり、コンバイン、トラクター、田植え機が同時に使われることはない[クリックで再生]
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