大日本印刷(DNP)は、デジタルサイネージ向けに災害情報を配信するサービスを開始したと発表した。同サービスは2011年にDNP、ダイドードリンコ、日本テレビの3社が共同開発した、地上デジタルデータ放送とインターネットの双方に対応したデジタルサイネージ一体型飲料自動販売機向けに実用化するものである。
大日本印刷(DNP)は2013年8月7日、デジタルサイネージ向けに防災情報や緊急地震速報などの災害情報を配信するサービスを開始したと発表した。同サービスは2011年にDNP、ダイドードリンコ、日本テレビの3社が共同開発した、地上デジタルデータ放送とインターネットの双方に対応したデジタルサイネージ一体型飲料自動販売機(自販機)向けに実用化するものである。
今回、「災害情報配信デジタルサイネージ自販機」として、出光興産の特約販売店である共栄オーメックの柴又サービスステーションに設置(同年8月6日)し、運用を開始。出光サービスステーションに災害情報配信デジタルサイネージ自販機を設置することで、災害時の帰宅困難者や地域住民などへの「トイレ・休憩場所の提供」に加え、デジタルサイネージによる「災害関連の情報提供」、災害対応ベンダーとして「飲料の提供」を行う。
平常時は防災に役立つ情報やニュース、天気予報、自治体情報などを配信する他、広告媒体としての利用も可能だという。災害発生時には、緊急地震速報や避難所の告知、災害伝言ダイヤルの使用方法などの情報を配信する。災害時の通信インフラの遮断に備え、インターネット回線と地上デジタルデータ放送の2系統からの情報を表示できる機能を備える。地上デジタルデータ放送からニュースなどの情報を抽出する機能は日本テレビが開発した。さらに、停電時でも一定時間運転を継続できるよう非常用バッテリーも搭載する。
設置・運用コストは、販売主体であるダイドードリンコが飲料自販機の売り上げからまかなう無料モデルを採用(設置にはダイドードリンコの事前審査が必要)。これにより、設置費用を設置者が負担する必要がなくなるという。
今後、学校、病院、展示会場、商業施設などに向けて設置提案を進め、2015年度までに100台の導入を目指すとしている。
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