今回は、1学期【中間考査】の解答を発表します! “抵抗の使い方”をテーマにした問題の数々、皆さんはいくつ解けましたか?
前回は、1学期【中間考査】を実施しました。
解けた方も解けなかった方も、次項の解答と解説をぜひ読んでみてください。
1問1問確実に理解しながら解いていけば、必ずやその知識が身に付くことでしょう。
それでは、解答を発表します!
第1問は、抵抗とLEDの回路に5Vの電圧を加えたとき、回路に流れる電流を10mAにするための抵抗値を求める問題です。
(a)では抵抗Rに5Vの電圧が加わっています。従ってオームの法則により、
となり、「500Ω」と求められます。
(b)では抵抗Rと赤色LEDを直列接続した回路に5Vの電圧が加わっています。【問題6】で解説しましたが、赤色LEDの順方向電圧VFは約1.8Vであることから、
となり、「320Ω」と求められます。
第2問は、3つの抵抗Rからなる回路の合成抵抗を求める問題です。
(a)の回路では3つの抵抗Rが直列接続されているので、その合成抵抗Raは3つの抵抗の和となります。つまり、
となり、「3R」と求められます。
(b)の回路では3つの抵抗Rが並列接続されているので、その合成抵抗Rbはそれぞれ抵抗の逆数の和の逆数となります。つまり、
となり、「R/3」と求められます。
(c)の回路は一見複雑そうに見えますが、図1のように描き直すことができます。
ここで、この回路はRと2Rの並列回路であることから、「和分の積」の式により
となり、「2R/3」と求められます。
第3問は、回路に流れる各部の電流を求める問題です。
(a)の回路では、1kΩ、2kΩ、4kΩの各抵抗に10Vの電圧が加わります。各抵抗に流れる電流はオームの法則により、
となり、「10mA」「5mA」「2.5mA」とそれぞれ求められます。
(b)の回路では、図2のように電流が流れます。
最初にR1とR2に流れる電流I1を求めてみましょう。R1とR2は直列接続されているので同じ電流が流れます。I1はオームの法則により、
となり、「2mA」と求められます。
次に、R3とR4に流れる電流を考えます。ここでR3の両端は導線でつながれています。このような場合、R3には電流が流れませんので「0A」となります。また、導線の抵抗は0ΩなのでR3の電圧降下は0Vであるといえます。電流I2はオームの法則により、
となり、「2mA」と求められます。
第4問は、定格1V、内部抵抗10kΩの電圧計で10倍の電圧を測り、また30倍の電圧を測るという問題です。
ここでは【問題8】の解説で使用した式を当てはめ問題を解いてみます。
最初に10倍の電圧を測るには(ただしrは電圧計の内部抵抗、Rは電圧計に直列接続する抵抗)、
よって、R1は「90kΩ」と求められます。
また、30倍の電圧を測るには、
となり、「290kΩ」と求められます。これはR1とR2を直列接続したときの合成抵抗であることから、
となり、R2は「200kΩ」と求められます。
以上で1学期の中間考査の解答と解説は終了です。
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