アールティは、4足歩行ロボットの開発に着手した。受託開発ベースの製品化プロジェクトを進め、教育機関や産業分野での利用のほか、社会課題を解決するロボットソリューションとしての活用を目指す。
アールティは2024年12月17日、4足歩行ロボットの開発に着手し、受託開発ベースの製品化プロジェクトを進めると発表した。ターゲット価格帯は、ロボット単体で数百万円を想定し、2025年度内に販売を開始する予定だ。
同プロジェクトは、東京大学の河原塚健人研究室で開発している4足歩行ロボット「MEVIUS(メビウス)」をベースとし、教育機関や産業分野での利用を念頭に製品化を進める。また、ロボットの歩行モーションの実用化には、ML(機械学習)の知見を取り入れる。
開発するロボットは、多関節構造と高度なセンサー技術により、高度なバランス制御が可能なため、不整地に強い自然な動きができる。また、人による遠隔操作やデジタルツインで生成した動作を学習する技術を備えており、AI(人工知能)学習データの効率的な再現もサポートする。
ROS 2対応で、オープンソースソフトウェアとの互換性があるほか、カスタマイズ可能なモジュール型設計で、教育用教材から産業プロトタイピングまで幅広く対応する。
4足歩行ロボットは、車輪などでの通過が困難な段差や不整地での利用が想定されている。国内外の多様な分野でニーズがあるものの、海外での技術開発が先行しているため、国産化が期待されている。同社は開発するロボットについて、教育機関や産業分野での利用のほか、社会課題を解決するロボットソリューションとしての活用を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.