東北エンタープライズは、「第1回 ロボデックス 秋」において、2021年から国内の正規販売代理店を務めるボストンダイナミクス(Boston Dynamics)の自律4足歩行ロボット「Spot」を用いたデモンストレーションを行った。
東北エンタープライズは、「第1回 ロボデックス 秋」(2022年8月31日〜9月2日、幕張メッセ)において、2021年から国内の正規販売代理店を務めるボストンダイナミクス(Boston Dynamics)の自律4足歩行ロボット「Spot」を用いたデモンストレーションを行った。
Spotは標準搭載カメラによって周囲の障害物を認識しながら自律走行する。重量は32.7kg、長さ1100mm、幅500mm、高さは歩行時で610mm、座位で191mmとなる。充電時間は約60分で、平均90分作動できる。オプションの自己充電ステーション(Spot Dock)を用いることで、データ収集などの作業を終えた後に充電場所へ自ら戻すことができ、ドッキング中にイーサネット(1000 BASE-T)接続によるデータのダウンロードも可能となっている。
現場ではタブレット端末で直感的に操作できるほか、オプションのソフトウェア「Scout」を導入すると遠隔操作や複数のSpotの管理、複数ユーザーとの共有が可能になる。
その他、オプションにはドアやバルブの開閉、モノの移動ができるSpot Arm、カラーパノラマやパン/チルト/ズーム、マイクとスピーカーを使って詳細なデータを集められるSpot CAM+、広い敷地で自律走行機能を使用する際に、自律システムの範囲と精度を強化するSpot EAPなどがある。
デモンストレーションではSpotが軽快に階段を上り下りしたり、床に置かれたワークを起用に拾い上げたりする動作が披露された。
東北エンタープライズ 専務取締役 営業部長の藁谷嘉知氏は「使われ方としては巡回点検が多いが、異常が起きた時にSpotを行かせて状況を確認するという使い方もある。Spotに何を載せるかでできることは変わるので、製造業以外でもあらゆる分野で使っていただける。幅広い業界の方にSpotを知っていただきたい」と語る。
2021年に発表された物流向けロボット「Strech」は既に売り切れており、現在は受注を停止しているという。
東北エンタープライズでは2022年8月23日にCogniteと業務提携を発表しており、Spotを使いプラントや工場における日常点検の自動化ソリューションを展開する。Cogniteが提供するDataOpsソリューション「Cognite Data Fusion」などの活用を提案する。
Spotが取得してきた画像や動画などのデータを、プラントの制御装置や各種センサー、図面、過去の保全記録などと連携させ、データ管理、活用を推進する。引き合いも既にあるという。
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