ブランド牛「但馬牛」などで知られる、畜産業や農業が盛んな兵庫県養父市。ここで家畜のふん尿などを活用するメタン発酵発電所の建設が始まった。その排熱を活用する最新鋭の植物工場も建設し、地域ブランド野菜の確立や雇用創出など、地域活性化を目指すプロジェクトだ。
営農型の太陽光発電で注目すべきプロジェクトが進んでいる。千葉工業大学を中心とする研究チームが追尾式の太陽光パネルを農地に設置して、その下で水耕栽培によるレタスの生産に取り組む。通常よりも年間の発電量を11%増やすことができ、エネルギー消費量をゼロに抑える植物工場を目指す。
環境に影響を受けずに作物の生産ができる植物工場。採算性が大きな課題だとされてきたがLED照明技術の進化や、生産ノウハウの蓄積などで徐々に改善が進んでいる。展示会「植物工場・スマートアグリ展」での出展内容を紹介する。
大林組はグループの中期経営計画で建築、土木、開発事業に続く第4の柱として新領域事業を掲げ、収益基盤の多様化を推進している。その一環として取り組んできた農業事業において、太陽光型植物工場で栽培したミニトマトをこのほど初出荷。新領域の農業ビジネスを本格始動する。
四国計測工業は、人工光による完全閉鎖型植物工場で低カリウムレタスの生産事業を開始するため、ドクターベジタブルジャパンとフランチャイズ契約を締結した。2015年秋に低カリウムレタスの生産を開始し、1年後にフル生産を行う。
富士通と米国マイクロソフトは、製造業分野におけるIoTを活用した技術展開において協業することを発表した。まずは富士通の会津若松の植物工場で実践を行う。
三菱化学、山口大学、MOT総合研究所の3者が持つ技術基盤や事業開発のノウハウ・知見を融合させ、新たな栽培品目や栽培技術・設備技術などの研究・開発を実施する。
東芝は神奈川県横須賀市の遊休工場を利用した植物工場を稼働させたことを発表した。レタスやベビーリーフ、ホウレンソウ、ミズナなどの生産を開始し2014年10月下旬に出荷を開始する。
JR東日本が農業に参入する。新会社とまとランドいわきファームを設立し、福島県いわき市に太陽光利用型植物工場を建設する。
パナソニックファクトリーソリューションズ アジアパシフィックはシンガポールで初めての野菜工場を稼働したことを発表した。生産した野菜は、シンガポール国内で飲食店チェーン展開する大戸屋に提供するという。
三菱化学、山口大学、MOT総合研究所の3者が持つ技術基盤や事業開発のノウハウ・知見を融合させ、新たな栽培品目や栽培技術・設備技術などの研究・開発を実施する。
富士通は、同社が展開する農業クラウドサービス「Akisai」の生産管理サービスに、小林クリエイトの植物工場・施設園芸向け生産管理ソリューション「agis生育管理システム」を加えて発売することを発表した。
三菱樹脂は、中国江蘇省を中心に展開する農業協同組合と合弁で太陽光利用型植物工場の販売会社を設立した。2017年までに50カ所を販売目標としている。
みらいは宮城県に「世界最大規模」(同社)という植物工場を完成させた。生産能力はレタスで1日1万株だという。
独自の高速栽培技術「SHIGYO法」と、野菜栽培に必要な設備をパッケージにした屋内設置型植物工場システムがる山形県天童市の大型植物工場に採用された。
東芝が野菜ビジネスに参入することを発表した。神奈川県横須賀市のクリーンルームを再利用し、レタスやベビーリーフ、ホウレンソウ、ミズナなどを栽培し、販売する。2015年3月期上期中に出荷開始し、年間3億円の売上高を見込む。
“富士通産のレタス”の出荷が開始された。富士通は、富士通セミコンダクター会津若松工場で半導体クリーンルームの一部を植物工場とし、低カリウムレタスの生産に乗り出している。
矢野経済研究所は植物工場運営市場における調査を行い、その調査結果を発表した。それによると植物工場市場は順調に成長し2025年には1500億円市場となるという。
「半導体生産からレタス生産へ」驚きの業態変化を遂げた工場がある。富士通セミコンダクターの会津若松工場だ。富士通では植物工場へのICT提供などを行ってきたが、ついに自ら野菜生産に乗り出し、2014年2月から低カリウムレタスの出荷を開始する。製造業およびICT企業としてのノウハウを野菜生産に注入する植物工場は、製造業が託すべき未来になるのか。現地取材を通してレポートする。
安川電機は、中期経営計画「Realize 100」で掲げる新規事業創出の一環として、第一次産業領域への市場拡大を狙い「次世代植物工場システム」の研究開発に着手。2015年の創立100周年に向けて研究開発を加速させ、2016年よりシステム販売事業をスタートさせる計画だ。
シャープは、UAEのドバイでイチゴ植物工場の実証実験を開始した。シャープの持つLED照明やプラズマクラスター技術、光制御技術などを用い、2015年までに「植物工場」の事業化を検証する。
富士通グループは福島県会津若松市で半導体工場のクリーンルームを転用し大規模植物工場の実証事業を開始する。同社の農業向けクラウドサービスの活用実証としてだけでなく、生産物の販路開拓なども行い、ビジネスとしてのサプライチェーン構築を行う方針だ。
天候の影響などを受けやすい農業において、工場で環境を徹底管理して生産する植物工場が注目を集めている。既に技術的には実現可能となっているが、その鍵を握るのが出口戦略と製造マネジメントだ。2013年5月29〜31日に開催された植物工場・スマートアグリ展で関係者の話を聞いた。
ボッシュは、ハウス栽培の作物の病害感染を予測するサービス「Plantect(プランテクト)」を開始する。ハウス内の環境を基に病害の感染リスクを予測し、適切なタイミングで農薬を散布できるようにする。
JFEエンジニアリングが北海道で進めているスマートアグリ事業の拡大に向けて、新プラントを建設する。木質チップを燃料とするバイオマスボイラーを導入して、地域の資源を活用しながら温室内で高糖度トマトなどを栽培する計画だ。
富士通とベトナムのFPTは、ICTを活用したスマートアグリカルチャーを実施・紹介するショールーム「Fujitsu - FPT Akisai Farm and Vegetable Factory」を、ベトナム・ハノイに開設する。
キーストーンテクノロジーはエンジンバルブのメーカーの日鍛バルブが運営する植物工場に、LED植物栽培ユニット「AGRI Oh!(アグリ王)」を納入した。赤・青・緑の各LEDを独立制御できるのが特徴で、育成速度の促進や高機能野菜の生産が可能になるという。
岐阜県の北部にある奥飛騨温泉郷で、バナナやコーヒーを生産する植物工場が3月中旬から稼働している。温泉熱とLED照明を組み合わせて、室内の温度を一定に保ちながら光合成を促進する仕組みだ。温泉旅館の和室を改造した植物工場では、栽培に必要な電気代が月に1万3000円で済む。
スタンシステムと日本IBMは、自動制御式LED植物工場が2015年3月31日に稼働したことを発表した。
スマートアグリカルチャー事業を推進しているオリックスが、長野県諏訪郡で新たに水耕栽培事業を開始する。本多園芸と共同で農業法人を設立し、太陽光利用型の栽培施設でサラダほうれん草やルッコラを生産する予定だ。年間19回の収穫で、合計約430トンの出荷量を見込んでいる。
慶應義塾大学SFC研究所 アグリプラットフォームコンソーシアムは、農業へのICT活用促進を目的とし、農業ITのグランドデザインとガイドラインを立案し、その普及に取り組む方針を示した。農業における新たなICT活用のプラットフォーム創出を目指す。
富士通、オリックス、増田採種場、静岡県磐田市は、新たなスマートアグリカルチャー事業の創出に向けて協業することを発表。オープンイノベーション型農業のモデルケース創出を目指すとともに、先進技術によって実現する新たな農業の姿を模索していくという。
天然ガスをエネルギー源とするガスエンジン・トリジェネレーションシステムに、提携先のオランダPrivaの高度栽培制御システムを組み合わせて、栽培に最適な環境をつくる。
パナソニック エコソリューションズ社は農産物の生産効率向上と生産者負担の軽減を図る「アグリ・エンジニアリング事業」に2014年度から参入することを発表した。局所環境制御を実現した「パッシブハウス型農業プラント」を開発し、パナソニックES集合住宅エンジニアリングを通じて販売を進めていく。
電気自動車(EV)のユーザーと言えば、都市部における環境意識の高い人々というイメージが強い。しかし今後は、「スマートアグリ」と呼ばれる新しい農業が新たなEVの用途として浮上してくるかもしれない。宮城県岩沼市で開催された「農業用充電ステーション」の開所式を取材し、スマートアグリと呼ばれる新しい農業像を探った。
トヨタ自動車は、米生産農業法人向けの農業IT管理ツール「豊作計画」を開発し、愛知県と石川県の米生産農業法人9社に提供を開始した。
三菱自動車とニチコンは、宮城県岩沼市内において、太陽光発電の電力を使って農業に利用する電気自動車(EV)や電気トラックに充電できる「農業用充電ステーション」の本格稼働を開始した。
富士通は農業向け基幹システム“Akisai”や、同社の植物工場、施設園芸への取り組みを総括。農作業の“見える化”などにより、農業経営を支援していく方針を示した。
最先端IT・エレクトロニクスの展示会である「CEATEC JAPAN」だが、自動車や新エネルギー関連の出展の陰でひそかに増えているのが農業関連ソリューションだ。TPPなどで農業強化に注目が集まる中、IT・エレクトロニクスは農業を救えるのか。CEATEC JAPANでの農業関連の出展を紹介する。
農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、定置型イチゴ収穫ロボットを開発。収穫作業の省力化に加えて、定植から栽培管理、防除、収穫作業までがシステム化され、イチゴの大規模生産技術の構築に貢献するという。
明治大学、ルートレック・ネットワークス、セカンドファクトリー、日本マイクロソフトは、明治大学黒川農場が研究を進める「養液土耕栽培」をICTで実現する、養液土耕システム「ZeRo.agri」に関する報告会を開催。温室内に設置された各種センサーからの情報をクラウド(Windows Azure)上に集め、それを分析・解析し、その結果を基に、培養液(水と肥料を混合したもの)を必要なタイミングで、必要な量だけを自動供給するシステムを報道陣に披露した。
作り過ぎや生産量の不足は製造業にとっては致命的である。流通業者や最終消費者からの情報をフィードバックできなければ、その時々に最適な生産量は決められない。農業ではこのような取り組みに課題があるのではないか。日立東日本ソリューションズなど4社1大学は、農作物の生産と販売を取り持つ実証実験を開始、高収益モデルの確立を試みる。
現役就農者の高齢化や後継者不足に伴う農家人口の減少、耕作放棄地の増加など、日本の農業が抱える課題に対し、IT/ICTで持続可能な農業を実現しようとする取り組みが各所で進みつつある。その1つが、東北のIT企業/農業法人や教育機関などが中心となり活動している「東北スマートアグリカルチャー研究会(T-SAL)」だ。大企業では実現できない地域連合ならではの取り組みとは?
農林水産省と復興庁が公募した「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の研究事業者として富士通が採択された。クラウドやセンシング技術などのICTを活用した、新しい農業・漁業モデルの確立を目指す。
富士通は、山梨県が推進する「やまなし企業の農園づくり制度」を活用した農業活性化支援の取り組みとして、同社が開発した「農園情報センシングネットワーク」を用いたスイートコーン栽培における実証実験を開始する。
販売計画や生産計画向けのソリューションを多数提供している日立東日本ソリューションズが、自社のノウハウを生かし、農業事業者向けのソリューションを試行。経営革新の波が製造業だけでなく農業にも広がる。
NECとネポンは、農業ICTクラウドサービス事業に関する協業を発表。農業の生産性向上や農作物の品質改善などに貢献する、センサーネットワークを活用したソリューションの共同開発を行う。