「設計AI」によって目指すのは、設計の繰り返しを減らして開発期間を短縮するとともに、人が思い付かないようなモデルを提案することだ。設計者がより有意義な仕事に時間を使えるようにし、生産性と創造性を高める。その先には、目指す製品の姿から必要な設計や技術を考える「バックキャスト型」のモノづくりへの変革を見据えている。
「設計AI」は、シェーバー用リニアモーター以外のデバイスにも活用が進む。太田氏は、検討したあるデバイスで現状より出力が10%以上高い構造を導出した成果を紹介した。人が思い付かなかった構造が特許出願につながった例もあるという。
出力だけでなく材料コストも考慮し、両者のバランスを踏まえた設計にも取り組んでいる。同等の性能を維持しながら、材料コストを30%削減できるモデルも導出した。商品への適用は、既にシェーバー、モーター、電動工具などで6件以上に上る。
今後は磁場に加え、電場、振動、熱流体、強度など、さまざまな物理現象のシミュレーションとAIを融合し、適用範囲を広げる方針だ。設計現場での活用を進める他、社内研修にも取り入れ、「設計AI」を活用できる人材を増やしていく。
また、データ/AIサーバ向け冷却デバイスへの展開も進めており、太田氏は、AIによって人の時間を生み出し、AIを支えるデバイスの開発にもAIを役立てていく将来像を示した。
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