製造時のCO2排出量を削減した「グリーン鉄」を公共工事で試行活用脱炭素

経済産業省は、製造時のCO2排出量を削減した鋼材「グリーン鉄」の流通状況やGX価値に関する知見を蓄積すべく、国土交通省が発注する土木工事で試行的に活用する「グリーン鉄試行工事」を実施する。

» 2026年08月20日 10時45分 公開
[MONOist]

 経済産業省は2026年7月31日、製造時のCO2排出量を削減した鋼材「グリーン鉄」を国土交通省が発注する土木工事で試行的に活用する「グリーン鉄試行工事」を実施すると発表した。

 経済産業省では、2030年以降、公共工事でグリーン鉄を本格活用することを目指しており、グリーン鉄を活用した公共工事において、鋼材の製造で排出されるCO2量も含めた排出量を調査する。グリーン鉄試行工事を通じて、グリーン鉄の流通状況やGX(グリーントランスフォーメーション)価値に関する知見を蓄積すべく、2026年度も順次、対象工事を追加していく。

 2026年7月24日時点の直轄試行工事は、北海道開発局の「一般国道5号 仁木町銀山大橋上部中央工事」、中部地方整備局の「令和7年度 鵜森三郷排水路整備工事」「令和7年度 42号松阪多気BP朝田高架橋鋼上部工事」、中国地方整備局の「令和7年度 福山道路赤坂東歩道橋鋼上下部工事」、四国地方整備局の「令和7-9年度 安芸道路黒鳥高架橋上部A1-P2工事」「令和7-9年度 安芸道路黒鳥高架橋上部P7-A2工事」などだ。

キャプション 直轄の試行工事について(一例) 出所:経済産業省

 日本の製造業が排出するCO2のうち、鉄鋼業は約35%と多くの割合を占めており、カーボンニュートラル達成に向けたGXが強く求められている。製造時の環境負荷を抑えたグリーン鉄が作られてはいるものの、その市場形成はまだ不十分な状況にある。

 今回の取り組みは、政府が率先してグリーン鉄を公共調達することで初期需要を創出し、GX価値が適切に評価される環境を整備する狙いがある。政府の成長戦略においても「グリーン鉄の国内初期需要創出」が掲げられており、公共工事における調達拡大を通じて脱炭素化を推進する。

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