業績をけん引した精密・電子セグメントでは、半導体市場の伸びを確実に取り込み、特にAI(人工知能)需要を背景としてCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が大幅に増加した。第2四半期(1〜6月累計)の受注高は前年同期比89.3%増の2674億円、売上高は同22.0%増の1836億円、営業利益は同38.7%増の325億円、営業利益率は17.7%となった。メモリとノンメモリのアプリケーション別の構成比では、ロジック/ファウンドリを中心としたノンメモリが高い比率を占めている。
南部氏は「ロジック向けの顧客に多くの採用実績があるが、メモリの顧客からも非常に旺盛な発注が来ている。メモリ向けの顧客に対しても精力的にプロモーションを行っており、彼らの投資が今後良い影響をもたらすのではと考えている」と期待する。また、業績見通しの上方修正に関しては「大部分は前工程向けの需要だ。PLP(パネルレベルパッケージング)などの後工程向けの装置はまだ限定的だ」とした。
エネルギーセグメントの受注高は前年同期比29.6%増の1125億円、売上高は同11.3%減の967億円、7億円の営業損失となった。オイル&ガス市場の需要は回復傾向にあり、LNG市場も堅調に推移した。ただ、期初受注残が少なかったことに加え、米国のジャネット工場において、自動化などの生産効率化を進める過渡期の中でオペレーションロスが発生したため、減収減益となった。
「中長期的な省力化、自動化に向けて設備や人員の入れ替えを進めていく中で、機械加工や工程管理における初歩的なミスが起こった。原因ははっきりしており、打ち手もあるため、下期には収束する見通しだ」(エネルギーカンパニー プレジデントの宮木貴延氏)
建築・産業セグメントの受注高は前年同期比18.3%増の1484億円、売上高は同13.8%増の1295億円、営業利益は同20.9%増の83億円だった。国内市場や北米のデータセンター向け需要が堅調に推移したことに加え、日本や中国においても半導体関連の受注が増加し、増収増益となった。
また、半導体市場向けに極低温チラーを投入するなど新市場の開拓も図っている。同社 建築・産業カンパニー プレジデントの永田修氏は「われわれにとって新しい製品となる。エッチングプロセスの高度化に伴って従来の−30℃からさらなる低温化が進んでおり、今回われわれの技術を用い、他社に先駆けて−60℃領域の製品を投入した。チラーはエネルギー消費量が大きい装置だが、高い省エネ性能を備えている」と話す。
インフラセグメントの受注高は前年同期比15.6%減の263億円、売上高は同1.4%減の321億円、営業利益は同0.1%減の56億円だった。前年同期に複数の大型案件を受注した反動や、一部案件の遅れで受注が減少したが、国内の公共ポンプ市場は政府の「第1次国土強靱化実施中期計画」により引き続き堅調で、売上高、営業利益は前年同期並みとなった。環境セグメントは既存技術の延命化需要などが増加し、受注が順調に推移。受注高は同22.8%増の808億円、売上高は同13.9%増の479億円、営業利益は同51.2%増の66億円だった。
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