Mobileyeのクラウドで更新する道路情報を活用した先進運転支援技術が2027年投入予定のStellantisの次世代車に採用される。車線維持支援やハンズフリー運転機能の高度化につなげる。
Mobileye(モービルアイ)は2026年7月21日、Stellantis(ステランティス)が2027年以降に投入予定の次世代モデルの一部に、Mobileyeのクラウド連携型先進運転支援技術「Cloud-Enhanced Advanced Driver Assist」が採用されると発表した。クラウドソーシングで収集した道路情報を活用し、安全性と利便性の向上を図る。
対象車両では、同社の道路インテリジェンス基盤「REM(Road Experience Management)」と車載システムを連携させる。2027年に米国市場向け次世代モデルの一部で導入を開始し、その後は車両プラットフォームや仕様に応じて搭載を拡大する計画だ。
REMを活用したクラウド連携型ADAS(先進運転支援システム)では、車線区画線のない道路に対応する高度な車線維持支援や、特定エリアおよび特定条件下で利用可能な前方注視型のハンズフリー運転機能などを支援する。
REMは、EyeQを搭載した車両の前方カメラで取得した道路情報をクラウドソーシング方式で収集する技術である。縁石や横断歩道、道路形状、車両が通常走行する経路などの情報を匿名化してクラウドへ送信する。収集したデータは自動的に処理/統合される。
統合されたデータは、ADASや自動運転システム向けの道路インテリジェンス基盤として利用される。信号機や車線の位置、道路ごとの走行速度の目安、道路形状や交通環境に関する属性情報を継続的に更新する。これらの情報を走行中の車両へ配信し、運転支援機能を補完する。
REMは米国および欧州の公道の95%超をカバーしている。世界の自動車メーカー上位10社のうち5社がデータ提供に参加しており、2025年には800万台超の車両から総走行距離340億マイル(約547億km)分のデータが生成されたという。
また、世界各地を走行する車両から継続的に情報を収集することで、道路工事などによる走行環境の変化も反映できる。アジアや北米、南米でも道路データの蓄積を進めており、対象範囲を拡大している。
自動車業界では、車載センサーだけでなくクラウド上の道路情報を活用して運転支援機能を高度化する取り組みが広がっている。高精度な道路情報を事前に把握することで、車両単体では認識しにくい環境変化への対応や運転負荷の低減が期待されている。
REMは、多数の量産車から収集したデータを基に道路情報を構築/更新する仕組みを採用している。専用計測車両による地図整備への依存を抑えながら、最新の道路状況を反映できる点が特徴だ。
今回の採用は、クラウドで更新される道路インテリジェンスと車載ADASを連携させる取り組みの拡大を示すものだ。運転支援機能の高度化に加え、自動運転技術の実用化を支える基盤としての活用も期待される。
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