エナジーウィズは、安全性と高機能を兼ね備えた次世代電池「ニッケル亜鉛電池(Ni-Zn電池)」の実製品を公開すると発表した。寿命が鉛蓄電池の4倍、水系電解液の採用による不燃性、高エネルギー密度、充電時間の短さなどの特徴を兼ね備えている。
エナジーウィズは2026年10月2日、安全性と高機能を兼ね備えた次世代電池「ニッケル亜鉛電池(Ni-Zn電池)」の実製品を公開すると発表した。Ni-Zn電池は、寿命が鉛蓄電池の4倍、水系電解液の採用による不燃性、高エネルギー密度、充電時間の短さなどの特徴を兼ね備えている。
Ni-Zn電池は1800年代に技術開発された二次電池で、安全性や出力密度の高さが強みとして知られていた。その一方で、負極におけるデンドライト析出や形態変化により寿命が短いことが製品化の課題になっていた。
新神戸電機、日立化成、昭和電工マテリアルズなどを経て2021年に発足した国産バッテリーメーカーであるエナジーウィズは、日立化成時代の2010年代半ばからNi-Zn電池の研究開発を加速させ、独自の劣化抑制技術を適用することで、この課題を克服し、実用化に至ったとする。
エナジーウィズのNi-Zn電池の主な特徴は以下の通り。まず、軽負荷試験により、鉛蓄電池の約4倍となる長寿命を実現した。75℃の高温下でも安定した性能を発揮し、長期間にわたって信頼性の高い電源を提供する。
電解液に水酸化カリウムを使用した水系電解液を採用している。リチウムイオン電池のように有機電解液を使用しないため燃焼のリスクが極めて低く、高い安全性を実現している。
欧州のRoHS指令が禁止するカドミウム、水銀、鉛などの有害物質を含まない。環境負荷が低くリサイクル性に優れた、環境配慮型の電池となっている。
鉛蓄電池よりもエネルギー密度が高い。体積エネルギー密度で約1.4倍、重量エネルギー密度で約2.1倍であり、省スペース化と軽量化が可能である。
電極反応が速く内部抵抗が低いため短時間での充電や高出力での電流供給が可能だ。鉛蓄電池と比べて充電時間は4分の1に短縮可能で、大電流の出力特性も優れている。
Ni-Zn電池の主な用途は自動車用バッテリー(始動用/補機用)、電動フォークリフト、AGV(無人搬送車)、UPS(無停電電源装置)など、鉛蓄電池の置き換えを想定している。
なお、エナジーウィズは、「Japan Mobility Show Bizweek 2026」(2026年10月13〜16日、幕張メッセ)に出展し、Ni-Mn電池の実製品を公開するとともに、同サイズの鉛蓄電池との性能比較展示によりNi-Zn電池の優位性を紹介する予定だ。
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