組み込みソフトのAI駆動開発を可能に、高セキュリティと低コストを両立人工知能ニュース

フィックスターズは、組み込みソフトウェア開発企業向けに、高いセキュリティと低運用コストを両立するAI駆動開発アプライアンスの提供を開始した。オープンウェイト大規模言語モデルを顧客の専用環境で運用する。

» 2026年07月28日 14時00分 公開
[MONOist]

 フィックスターズは2026年7月6日、組み込みソフトウェア開発企業向けに、高いセキュリティと低コストを両立するAI(人工知能)駆動開発アプライアンス「Fixstars Vega」の提供を開始すると発表した。

 Fixstars Vegaは、検証を完了し、最適化された最先端のオープンウェイト大規模言語モデル(オープンウェイトLLM)を、オンプレミスやプライベートクラウドといった顧客の専用環境で安全に運用できる。

 顧客のローカル環境で運用するため、一般的なクラウド型AIサービスのようなトークン従量課金が発生せず、組織全体で制限なくAIを利用できる。また、オンプレミスやホスト型プライベートクラウド、仮想プライベートクラウド(VPC)型など、取り扱う情報の機密度や社内ポリシーに合わせて環境を設計するため、ソースコードや設計書といった機密情報を外部のネットワークに送信することなく安全にAIを活用できる。

 さらに、Fixstars Vegaには、同社が20年にわたって蓄積してきたパフォーマンスエンジニアリングの知見がハーネス(AIモデルの効率的な処理を支えるソフトウェア群)として組み込まれている。この独自ハーネスと最先端のオープンウェイトLLMを組み合わせることで、一般的なAIでは出力が困難である、性能を最適化したコード生成が可能になる。例えば、画像セグメンテーションの基盤モデル推論は4.7倍、SparseDrive推論は4.0倍、ResNet-50学習は2.1倍高速化する。

 主な構成として、ヒアリングを基に選定される最適なAIインフラのほか、組み込み開発者に最適化された検証済みのオープンウェイトLLM、セキュアゲートウェイ、AIコーディング環境などが含まれる。2026年7月時点の標準LLMは、GLM-5.2とQwen3.6-27Bだ。

キャプション 「Fixstars Vega」全体構成[クリックで拡大] 出所:フィックスターズ

 導入に際しては、各企業に合わせた環境設計のほか、AIチャットやAIコーディングエージェントなどのツール導入支援、仕様書や過去の資料をAIが参照できる社内ナレッジ活用の設計、セミナーやルール整備を通じた運用定着支援も提供する。今後リリースされる新しいモデルについても、同社チームが検証とハードウェアへの最適化を実施した上で提供する。

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