NTTドコモビジネスがIoTサービス「docomo business SIGN」の新機能について説明。フィジカルAIサービスで重視されるソブリンAI環境の提供を2026年12月に、数万回線規模のIoT回線の運用やグローバル利用に対応する新メニュー「Pro」の提供を2027年3月に開始する。
NTTドコモビジネスは2026年9月24日、東京都内で会見を開き、IoT(モノのインターネット)サービス「docomo business SIGN」の新機能について説明した。映像AIやロボット、自動運転などのフィジカルAI(人工知能)サービスで重視されるソブリンAI環境の提供を2026年12月に、数万回線規模のIoT回線の運用やグローバル利用に対応する新メニュー「Pro」の提供を2027年3月に開始する。
docomo business SIGNは、NTTドコモビジネスが2025年12月から提供を始めたセキュリティ機能を標準搭載するIoTサービスである。2026年3月には、独自のアプレット領域分割技術を基に開発したオプション「アプレットSIM」とともに、大容量通信に対応する「Advanced」メニューを追加するなど機能を拡充している。
NTTドコモビジネス 執行役員 プラットフォームサービス本部 IoT&フィジカルAIサービス部長の小嶺一雄氏は「フィジカルAIでは、多層防御可能なセキュリティや複数ロボットの一括/協調制御などの機能が常にアップデートされる状態であることが求められる。この場合、機器側にフィジカルAIを全て組み込むことは現実的ではなく、インフラ側に一部のAI機能をオフロードすることが今後主流になってくるだろう」と語る。
また、フィジカルAIの社会実装に向けては、データ主権、安全、スケーラビリティという3つ要素が重要になる。「映像情報を取得する機会の多いフィジカルAIは個人情報の取り扱いがリスクとなるため自身でデータを管理できる必要がある。また、サイバー空間に限定されず現実空間での事故につながり得るため安全確保のためにデータ経路やインフラのセキュリティに配慮が必要だ。さらに、数百〜1000台規模で始めたサービスを数万台規模にスケール出来なければビジネスを拡大していけない。そこで必要になるのがソブリンAI環境だ」(小嶺氏)。
今回docomo business SIGNで提供するソブリンAI環境は、Advancedメニューを強化するもので、モバイルネットワークに直結したMEC(Multi-access Edge Computing)サーバ基盤と、2026年9月17日に発表したGPUクラウドサービス「GPUaaS」を一体的に直結している。従来、ソブリンAI環境の実現にはオンプレミス設備の構築が前提だったが、これにより必要な機能をサービス型で利用できるようになり、オンプレミスに依存しない新たなソブリンAI環境の利用形態を実現できるという。なお、ソブリンなMEC環境とGPUクラウドサービスを組み合わせて提供するのは国内初だとしている。
また、MECサーバ基盤には、高品質データ伝送/データ統合、リアルタイム可視化、通信安定化などの機能をプリセットしてすぐに使えるようになっている。
NTTグループ傘下のNTTモビリティは、自動運転レベル4向けの遠隔運行支援ソリューション「NTTモビリティ 運行アシスト」を提供している。今回発表したdocomo business SIGNのAIソブリン環境は、NTTモビリティ 運行アシストにおける自動運転サービスの運行管理の高度化に向けて車内外の安全性確保などの一部を代替するAI機能の提供に用いられる予定である。
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