60億円を調達、核融合スタートアップが実証炉の工学設計に前進材料技術(3/3 ページ)

» 2026年07月21日 07時15分 公開
[遠藤和宏MONOist]
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トカマク型核融合炉の実証装置の建設地を公募

 トカマク型核融合炉の実証装置の建設地(サイト)を公募することも明かされた。公募期間は2026年7月15日〜10月15日で、対象は都道府県および政令指定都市となる。公募では調査/検討の受け入れを募集する。次に、応募自治体およびパートナーと協議した後、公募結果を踏まえて、現地調査を行う。

サイト選定に関する公式プロセスとして、公募を実施 サイト選定に関する公式プロセスとして、公募を実施[クリックで拡大] 出所:Starlight Engine

 同社では2025年から、日本立地センターを通じて予備的な協議/情報交換を開始した。その結果、全国17の広域的自治体から関心が寄せられた。複数の自治体で、知事などの首長と意見交換も実施している。

予備的調査では、全国17の広域的自治体から関心が寄せられた 予備的調査では、全国17の広域的自治体から関心が寄せられた[クリックで拡大] 出所:Starlight Engine

 安全性を考慮しつつ、地域との共創可能性を総合的に確認しているという。具体的には、土地/自然条件(敷地面積、土地利用可能性、地質、災害リスクなど)、インフラ/建設条件(電力、系統、用水/排水、輸送アクセスなど)を確かめる。さらに、地域の協力体制(地域との対話可能性/土地関係者との調整など)、産業/人材集積(将来的なサプライチェーン、人材育成、地域産業との接続)も確認する。

安全性を前提に、地域との共創可能性を総合的に確認 安全性を前提に、地域との共創可能性を総合的に確認[クリックで拡大] 出所:Starlight Engine

総事業費は1兆円規模

 今後のスケジュールでは、まず2026年に工学設計、体制拡充、サイト選定プロセス開始を行う。2027〜2028年には、サイト評価/決定、開発/実証を実施する。2028〜2029年には、建設準備/先行調達、大型資金調達を行う。2030年代には発電実証を、2040年代以降は、産業化や商用化、世界展開を実施する。

FASTプロジェクトのロードマップ FASTプロジェクトのロードマップ[クリックで拡大] 出所:Starlight Engine

 東氏は「FASTプロジェクトの総事業費は1兆円規模を想定している。2028〜2029年に行わなければならない大型調達は、1000億円オーダーが求められると考えている」と強調した。

FASTプロジェクトで開発を目指すトカマク型核融合炉の実証装置の模型 FASTプロジェクトで開発を目指すトカマク型核融合炉の実証装置の模型[クリックで拡大] 出所:Starlight Engine

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