コマツとEARTHBRAINは、「第8回 国際 建設・測量展(CSPI 2026)」において、共同開発した遠隔操作システムと、20t級油圧ショベルを用いた遠隔操作の体験デモンストレーションを披露した。
コマツとEARTHBRAINは、「第8回 国際 建設・測量展(CSPI 2026)」(2026年6月17〜20日、幕張メッセ)において、共同開発した遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」の実機展示と、対応する20t級油圧ショベル「PC200i-12 遠隔システム仕様」を用いた遠隔操作の体験デモンストレーションを披露した。
共同開発したPC200i-12 遠隔システム仕様は、2024年12月に開発したコマツ初のSDV(ソフトウェアデファインドビークル)油圧ショベルをベースにした、遠隔システム仕様車だ。従来の遠隔操作では難しかった3Dマシンコントロールや自動旋回機能などのICT施工機能に加え、3Dジオフェンス機能や衝突検知ブレーキシステムといった安全支援機能も遠隔で活用できるのが特長だ。
今回の展示会では、遠隔操作専用コックピットのSmart Construction Teleoperationを用いて、PC200i-12 遠隔システム仕様の実機操作体験を披露した。ブース内のコックピットから、千葉県内にあるコマツの作業場に配置した油圧ショベルを実際に動かすという内容だ。
展示されたコックピットは「インテリジェントサークル」タイプと呼ばれるもので、幅200×奥行360×高さ250cmで、7つのモニターを備えている。1台の遠隔操作席から複数機の建機を切り替えて操作でき、最大6500km離れた現場での施工が可能だ。
コックピットはこの他、宇宙船を模した「スペースシップ」タイプ、シンプルな「インテリジェントキューブ」タイプ、移動型のモビリティータイプなどをラインアップしており、ニーズに応じて選択可能だ。
こうした「SFアニメに登場するようなデザイン」を採用した背景には、建設業界のイメージ刷新の狙いがあるという。EARTHBRAIN デジタルレイヤ開発グループ マネジャーの伊吹憲哉氏は、「従来の現場のプレハブにモニターを並べる環境ではなく、かっこよく快適な空間とすることで、建設業界の新しい働き方を提案する」と語った。
実際に、導入現場では成果を生み出している。新潟県を拠点とする総合建設会社の廣瀬は、コマツの遠隔操作仕様ショベル2台と、インテリジェントサークル型コックピット2台を導入した。廣瀬では「本社内の快適な作業環境で業務ができることが強みとなり、求人の応募が増加した。現在、5人の女性オペレーターが在籍しており、従業員からも好評だ」(伊吹氏)という。
両社は数台規模の導入で実証を経て、2026年度は30台規模での導入を目指す。「遠隔操作システムは、『完全自動化/無人化』への第一歩と考えている。将来的には、現場を完全に無人化し、オフィスからの指示で現場が動く世界を目指し、建設業界の働き手不足という課題解決に貢献する」(伊吹氏)。
コマツが次世代月面物流ローバーの研究開発を開始
「自由貿易には試練のとき」、コマツ新社長はレジリエンスを重視
コベルコ建機の次世代油圧ショベルはSDV!? ソフトアップデートで継続進化
重機の遠隔操作システムと自動運転機能の現場運用方法を検証
月や海の工事もコマツにお任せ、月面建設機械や水中施行ロボットをCESでアピール
コマツの超大型自動運転ダンプトラックの導入台数が世界で初めて1000台に到達Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
組み込み開発の記事ランキング
コーナーリンク