8社の中で最も好調だったのがダイハツだ。4月の世界生産は、前年同月比28.2%増の13万7088台と、8カ月連続のプラスだった。このうち国内生産は、同22.0%増の6万6539台と9カ月連続で前年実績を上回った。前年4月が中央発條の爆発事故の影響を受けて、京都工場(京都府大山崎町)や滋賀第2工場(滋賀県竜王町)で稼働停止が発生した。加えて、新型「ムーヴ」の好調や、軽商用EVの投入も純増となった。国内生産の内訳は、軽自動車が同13.3%増の4万3226台、登録車は同42.3%増の2万3313台だった。
海外生産も好調で、前年同月比34.6%増の7万549台と3カ月ぶりに前年実績を上回り、4月の海外生産として過去最高を更新。8社の海外生産で最も高い伸び率だった。インドネシアは、同44.7%増の3万5175台と2カ月ぶりのプラス。マレーシアも同25.9%増の3万5374台と3カ月ぶりに増加し、4月として過去最高となった。
マツダの4月の世界生産は、前年同月比3.7%増の9万8268台と3カ月連続で増加した。中でも主力の国内生産が伸長し、同14.6%増の6万3223台と3カ月連続で前年実績を上回った。新型に切り替えた主力モデルの「CX-5」が同29.8%増だった他、関税対応で日本からの米国向け輸出を増やしている「マツダ3」が同42.0%増と大幅に増加した。一方、北米などを中心に展開する大型SUV「CX-90」は同15.0%減と低迷した。それでも新型CX-5の生産が本格化したことで、輸出も同24.1%増の5万4720台と4カ月連続でプラスだった。
国内生産が好調な半面、海外生産は振るわない。前年同月比11.5%減の3万5045台と4カ月連続で減少した。減少率は8社で最大だった。要因はメキシコで、関税対策で米国市場向けのCX-30やマツダ3を日本生産に切り替えた影響が大きく、同34.6%減の1万1229台と大幅に減少し、13カ月連続のマイナス。米国は「CX-50」がガソリン車、HEV(ハイブリッド車)ともに販売が堅調で同10.7%増の1万2566台と増加。それでも北米トータルでは同16.5%減の2万3795台と12カ月連続のマイナスとなった。中国は引き続き好調で、同16.9%増の9876台と6カ月連続のプラス。SUVタイプの新型EV「EZ-60/CX-6e」の純増に加えて、CX-5が旧型ながら地方都市を中心に需要が根強く貢献した。また、タイは日本向け「CX-3」の生産を2026年2月に終了したため、同50.7%減の1294台と半減し、2カ月連続のマイナスだった。
マツダに次ぐ7位はスバルで、7カ月ぶりに三菱自を上回った。ただ、4月の世界生産は、前年同月比9.4%減の7万2883台と2カ月ぶりの前年割れで、8社の中では最大の減少率となった。要因は主力拠点の国内生産で、同20.6%減の4万261台と3カ月連続のマイナス。群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)での改修工事は完了したが、改修したラインでは現在のところEVのみ生産しているためだ。さらに前年の4月は新型「フォレスター」の生産開始で水準が高かったことも減少要因となった。ただし、輸出はEV「トレイルシーカー」などが純増となり、同3.9%増の4万4011台と3カ月ぶりに前年実績を上回った。唯一の海外生産拠点である米国生産は、前年に仕入れ先からの部品納入遅れが発生していた反動増もあり、同9.8%増の3万2622台と3カ月連続で増加した。
三菱自の4月の世界生産は、前年同月比1.3%増の6万5181台と6カ月連続のプラスだった。海外生産が好調で、同9.3%増の2万9328台と4カ月連続のプラス。インドネシアで2025年から生産を開始した新興国専用の新型SUV「デスティネーター」をフィリピンやベトナムなどアジア各国に順次投入している他、マレーシアでは新興国専用の小型SUV「エクスフォース」の現地生産を開始した。
一方、国内生産は、前年同月比4.4%減の3万5853台と7カ月ぶりに減少した。5月の国内販売では、一部改良を実施した「デリカD:5」などは増加したものの、「デリカミニ」や日産向けにOEM(相手先ブランドによる生産)供給するEV「サクラ」「デイズ」などが低迷した。また、輸出も北米向けが伸び悩むなど、同3.1%減の1万4843台と3カ月ぶりに減少した。
なお、三菱自は2026年5月29日に新たな中期経営計画を発表。2026年度内に新型「パジェロ」を投入し、パジェロブランドとしてシリーズ展開するなどの新型車計画を公表した。
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