コックピット型中央操船コンソールの右舷側パネルには、航海支援機能や船内設備の操作に関わる装置を配置する。船首側から、マルチファンクションディスプレイが設置され、その手前にはマルチファンクションジョイスティックと各部操作用トラックボールが並ぶ。トラックボールはマルチファンクション操作の他、行動計画ユニットNo.1およびNo.2、アラーム管理システムと航海情報統合管理システムの操作に使用する。
その後方には係船索遠隔制御コンソールが続き、係船作業に関わる装置をブリッジから操作できる。続いて船内各部との連絡に使用する双方向伝達コンソールが並び、操船時の情報伝達を担う。さらにその右側には舵機警告灯やワイパー操作卓など、操船時に必要な補助装置を配置している。
中央操船コンソール右舷側パネル。船首側からマルチファンクションディスプレイ、ジョイスティックと各種トラックボール、係船索遠隔制御、双方向伝達装置、舵機警告灯、ワイパー操作卓などが並ぶ[クリックで拡大]中央操船コンソールの左舷側パネルには、主機関の操作や船体挙動の制御に関わる装置を配置する。船首側から順に、メインエンジンリモートコントロールシステムを設置し、操舵室から主機関を遠隔で操作できる。その隣に配置したNAVシステムセレクションユニットで自動運航モードのオンとオフを切り替える。
続いてスピードコントロールユニットを設け、船速制御に関わる操作を行う。続いて配置されたスラスターリモートコントロールシステムでは、スラスターを用いて船体姿勢を制御する。これらの装置は、港内操船や細かな位置制御で重要な役割を担う。
その後方には、遠隔操作でレンズの方向を自由に変えられるPTZカメラの切り替えパネルが設置され、船内外に設置されたカメラ映像の切り替えが可能になっている。ここからさらに航海灯制御パネルと照明スイッチが並ぶ。
中央操船コンソール左舷側パネル。船首側からメインエンジンリモートコントロール、NAVシステムセレクション、スピードコントロール、スラスター操作装置、PTZカメラ切替、航海灯制御、照明スイッチなどが並ぶ[クリックで拡大]げんぶの操舵室でも通常の本船同様に、左舷側と右舷側の両ウイングに離着桟操船用のコンソールを設置する。この装置は港内での離桟と着桟の操船に使用するもので、船体周辺の状況を確認しながら精密な操船を行うことを目的としている。
コンソールにはジョイスティックを用いたシステム操船装置、スマートデジタルウインチ(係船索ウインチ遠隔操作卓)、係船アシストモニターを配置する。システム操船装置ではジョイスティックによって推進装置やスラスターを統合的に操作でき、港内での微速操船や位置制御に用いる。
また、コンソール上部には2台のディスプレイを設置しており、周囲状況の確認に使用する。左側のモニターでは係船作業時などに危険エリアへの人の立ち入り有無を確認、右側のモニターでは離着桟支援カメラの映像で船体と岸壁の位置関係を鳥瞰(ふかん)ビューで表示することで、岸壁(または桟橋)との距離感を把握しやすくしている。
画像は左舷ウイングの離着桟操船用コンソール。右舷にも同様のコンソールを配置している(並びは逆)。左からジョイスティック式システム操船装置、スマートデジタルウインチ、係船アシストモニターが並ぶ。上部モニターは左が広角カメラ、右が離着桟支援カメラで、岸壁との位置関係を鳥瞰表示する[クリックで拡大]操舵室には、船体姿勢の管理を支援する「データ駆動型自動バラスト制御装置」のコンソールも設けている。この装置は、船体の状態や運航条件に応じてバラスト水の管理を半自動化する。中央のディスプレイは、バラストタンクの配置と配管系統を表示し、当直員は各タンクや配管の状態を画面上で確認できる。
この画面ではポンプやバルブの状態、各タンクの水量も統合して表示する。当直員が操舵室からバラスト系統のレベル目標値を設定すると、システムがその値に合わせてバラスト管理を支援する。その結果、運航中の船体状態の監視やバラスト管理の作業負担を軽減できる。
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