日立製作所は、「リテールテックJAPAN 2026」において、フィジカルAI技術の活用でより精緻に顧客像を捉えられる「AIペルソナ2.0」のコンセプト展示となる架空のショールーム店舗「IKUKO Mart」を披露した。
日立製作所(以下、日立)は、「リテールテックJAPAN 2026」(2026年3月3〜6日、東京ビッグサイト)において、フィジカルAI(人工知能)技術の活用でより精緻に顧客像を捉えられる「AIペルソナ2.0」のコンセプト展示となる架空のショールーム店舗「IKUKO Mart」を披露した。
デジタルサイネージを設置した「CO-URIBA」の商品棚の前で「育子ママ」のアバターとやりとりをしながら、棚内から商品を選んだりしていくと、育子ママが商品棚の中にはないおすすめの商品を提案したりする[クリックで拡大]IKUKO Martは、日立公式のポッドキャスト番組「スナック育子のInnovation Night」とのコラボレーションによるもので、日立の無人コミュニケーション店舗ソリューション「CO-URIBA」とAIペルソナ2.0を組み合わせて、AIによる新しい顧客理解の在り方を体験できるデモ展示としてGlobalLogicが開発を担当した。
IKUKO Martでは、来場者が店舗入り口で顔認証登録を行った後、デジタルサイネージを設置した商品棚の前で「育子ママ」のアバターとやりとりをしながら、棚内から商品を選ぶ。CO-URIBAのシステムから得られるセンサー情報を基に、来場者の価値観やその日の気分、こだわりを診断するとともに、棚前での商品選定における迷いや選択を分析して、アバターの育子ママが来場者に、商品棚の中にはないおすすめの商品を提案したりするという内容になっている。
IKUKO Martのコンセプトの中核を成すAIペルソナ2.0は、前回の「リテールテックJAPAN 2025」で紹介した、POSデータや購買行動データとひも付いた顧客情報、そして商品情報を基に生成AIを用いて作り出す「AIペルソナ1.0」の進化版となる。
「AIペルソナ1.0は、一般的なAIペルソナと比べて購買データなどの行動履歴から抽出した個性があり、実データによって駆動する生きたAIペルソナになっており、リアリティーのあるシミュレーションに活用できる。AIペルソナ2.0は、CO-URIBAのカメラやセンサーから得られる履歴に残らない売り場でのリアルを掛け合わせて、ベースとなるAIペルソナ1.0にリアルな反応を融合させるリテール向けフィジカルAI技術として開発検討を進めている」(日立の説明員)

「IKUKO Mart」とは別に、「AIペルソナ2.0」を組み込んだ深層心理を理解するスナックのママとのやりとりを体験できるデモ「Snack AI Mama」も披露した(左)。Snack AI Mamaの育子ママは、それまでの注文履歴やデモ体験者の視線などの情報から「ママのおせっかい」を発動したりする[クリックで拡大]ただし、AIペルソナ2.0は開発検討中の技術であり、IKUKO Martのコンセプト展示に組み込むことはできない。そこで、CO-URIBAとAIペルソナ2.0を組み合わせたIKUKO Martのコンセプトを来場者に分かりやすく伝えるデモシステムの開発を担当したのが日立のグループ企業であるGlobalLogicだ。顧客が求めるDX(デジタルトランスフォーメーション)をアジャイル開発の手法により短期間で実現する知見やノウハウを有するGlobalLogicにより、IKUKO Martのシステムは約2週間で開発できたという。
日立は生成AIで「AI顧客」を創り出す、キャッチコピー生成にも活用
西鉄と東武が夢のコラボ!? 日立がスマートリテールのデモを披露
店舗や施設の衛生管理状況を可視化する「T*Plats」、利用者への公開で集客効果も
日立の小型無人店舗「CO-URIBA」、顔認証と3D LiDARが“手ぶらで買い物”を実現
東武と日立の生体認証共通基盤「サクララ」が本格展開、上新電機やファミマも採用
生体認証のグローバル展開に向け、日立とパナソニック コネクトが協業Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
組み込み開発の記事ランキング
コーナーリンク