静的解析ツールにCUDAの安全ガイドライン準拠を自動で確認できる機能を追加人工知能ニュース

Qt Groupは、NVIDIAの「CUDA C++ガイドライン」準拠を自動で確認できる新機能を静的解析ツール「Axivion 7.11」に追加した。GPUやAIを利用する産業向けアプリの開発において、安全性と信頼性の確保を支援する。

» 2025年12月17日 14時00分 公開
[MONOist]

 Qt Groupは2025年11月18日(現地時間)、NVIDIAの「CUDA」を用いて開発したソフトウェアが安全性ルールに適合しているかを自動検証できる新機能を発表した。

 同機能は静的解析ツール「Axivion 7.11」に搭載されており、自動運転車や医療機器、ロボットなど、安全性が重視される分野でのアプリケーション開発を支援する。

 NVIDIAのCUDAはAI(人工知能)やディープラーニング、3Dグラフィックス処理に広く利用される基盤ソフトウェアである。NVIDIAはこのほど、CUDAを利用するソフトウェアの安全性および堅牢性向上のため「CUDA C++ガイドライン」を公開した。Axivionは前バージョンのバージョン7.10でCUDAへの対応が追加されたが、最新バージョンの7.11では同ガイドラインに基づく自動チェックが可能になった。

 Axivion 7.11では、CUDAコードに対してCUDA C++ガイドラインの他、MISRAやCERT、企業が独自に設けたガイドラインなど業界標準の安全、セキュリティルールに基づいた自動検証を行えるようになった。

 また、コードの重複やデッドコード、依存関係における危険性などを早い段階で検出。ISO 26262、IEC 62304/61508といった機能安全規格を満たすことを保証し、規制が適用される環境での利用を可能にする。

 今回の機能追加によって、安全性が求められるGPUおよびAI活用アプリケーションの開発を効率化できる。Qt Groupは今後、メモリの安全性チェックやデータフロー解析などの強化を予定している。

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