Qt Groupは、NVIDIAの「CUDA C++ガイドライン」準拠を自動で確認できる新機能を静的解析ツール「Axivion 7.11」に追加した。GPUやAIを利用する産業向けアプリの開発において、安全性と信頼性の確保を支援する。
Qt Groupは2025年11月18日(現地時間)、NVIDIAの「CUDA」を用いて開発したソフトウェアが安全性ルールに適合しているかを自動検証できる新機能を発表した。
同機能は静的解析ツール「Axivion 7.11」に搭載されており、自動運転車や医療機器、ロボットなど、安全性が重視される分野でのアプリケーション開発を支援する。
NVIDIAのCUDAはAI(人工知能)やディープラーニング、3Dグラフィックス処理に広く利用される基盤ソフトウェアである。NVIDIAはこのほど、CUDAを利用するソフトウェアの安全性および堅牢性向上のため「CUDA C++ガイドライン」を公開した。Axivionは前バージョンのバージョン7.10でCUDAへの対応が追加されたが、最新バージョンの7.11では同ガイドラインに基づく自動チェックが可能になった。
Axivion 7.11では、CUDAコードに対してCUDA C++ガイドラインの他、MISRAやCERT、企業が独自に設けたガイドラインなど業界標準の安全、セキュリティルールに基づいた自動検証を行えるようになった。
また、コードの重複やデッドコード、依存関係における危険性などを早い段階で検出。ISO 26262、IEC 62304/61508といった機能安全規格を満たすことを保証し、規制が適用される環境での利用を可能にする。
今回の機能追加によって、安全性が求められるGPUおよびAI活用アプリケーションの開発を効率化できる。Qt Groupは今後、メモリの安全性チェックやデータフロー解析などの強化を予定している。
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