第4世代SiC MOSFETが中国向け新型BEVのトラクションインバーターに採用組み込み採用事例

ロームの第4世代SiC MOSFETベアチップを搭載したパワーモジュールが、トヨタ自動車の中国市場向け新型クロスオーバーBEV「bZ5」のトラクションインバーターに採用された。

» 2025年07月14日 14時00分 公開
[MONOist]

 ロームは2025年6月23日、同社のSiC MOSFETベアチップを搭載したパワーモジュールが、トヨタ自動車の中国市場向け新型クロスオーバーBEV「bZ5」のトラクションインバーターに採用されたと発表した。

 bZ5は、トヨタ自動車、BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー、一汽トヨタ自動車などが共同開発したクロスオーバーBEVだ。航続距離は、上位グレードで630km(CLTCモード)、下位グレードでも550kmに達する。

キャプション 新型クロスオーバーBEV「bZ5」[クリックで拡大] 出所:ローム

 採用されたパワーモジュールは、ロームと正海集団との合弁会社である上海海姆希科半導体(HAIMOSIC〔SHANGHAI〕)から量産出荷を開始している。第4世代SiC MOSFETをはじめとするロームのパワーソリューションが、新型BEVの高性能化や航続距離の伸長に寄与する。

 ロームは、第5世代SiC MOSFETの生産ラインについて、2025年の完成を目指している。また、第6世代、第7世代の市場投入計画を前倒しするなど、SiCパワーデバイス開発に力を注いでいる。今後もベアチップ、ディスクリート、モジュールなど多様な形態でSiCを提供できるよう、体制を強化していく。

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