パナソニック エコテクノロジー関東は、2004年5月20日の設立で、2005年6月1日に操業を開始した。事業内容は、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づく使用済み家電品やOA機器などの電子/電気機器類の再商品化などを行う。延べ床面積は、資源循環棟が2000m2で、再商品化棟が約9600m2、事務棟が約950m2だ。同社は国内における使用済み家電の回収/リサイクルグループのうち、パナソニックグループの他、アイリスオーヤマやソニー、シャープ、三菱電機、リンナイが加盟するBグループに所属している。
資源循環棟は選別工程により単一資源化を行う。再商品化棟は、品目別解体ライン、破砕選別工程、破砕樹脂を気流で資源循環棟に送る工程を備えている。品目別解体ラインは、樹脂粉砕工程、CRTテレビ解体ライン、薄型テレビ解体ライン、エアコン解体ライン、洗濯機解体ライン、冷蔵庫解体ラインから成る。
エアコン解体ラインは、まず受け入れた室内機と室外機を仕分ける。室内機のラインは簡易解体装置によりプレスすることでビス外しを省略する。次に4人の従業員により室内機を解体/分解し、フィルター、基板、モーター、熱交換器を回収して、筐体やファンなどを破砕工程に送る。
室外機のラインは、まずフロンガスを取り出しやすくするために上下が逆さの状態で3人の従業員がフロンガスの回収作業を行う。その後、反転移載ロボットで上下を正しい状態に戻して、6人の従業員が解体/分離して、トランス、モーター、真ちゅうパルプ、コンプレッサー、熱交換機、銅管などを回収する。
なお、室外機解体ラインの末端には自動解体が行える多関節のロボットアームが配置されているが、現状はフル稼働していない状態だ。
パナソニック エコテクノロジー関東 社長の小林靖弘氏は「当社は2024年に、1日当たり600台、年間14万5000台のエアコンをリサイクルした。繁忙期は夏だがそれに合わせて処理すると残業が必要になるため、在庫を抱えることで年間で業務量を平準化している」と述べた。
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