アイシンは、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」において、電動システムに関わる9つの機能を統合した「機能統合電動ユニット(Xin1)」を披露した。
アイシンは、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」(2025年5月21~23日、パシフィコ横浜)において、電動システムに関わる9つの機能を統合した「機能統合電動ユニット(Xin1)」を披露した。
同社はこれまでにモーター、インバーター、減速ギアの3つの機能を統合した3in1の電動ユニットを商品化し、自動車メーカーに納入している。今回展示した電動ユニットは、モーター、インバーター、減速ギアに加えて、車載充電器(OBC)、DC-DCコンバーター、DC-ACコンバーター、ジャンクションボックス、熱マネジメントデバイス、統合制御ECU(電子制御ユニット)まで含めた9つの機能を統合した9in1の電動ユニットとなる。「当社の小型化/パッケージ技術を生かして、EV(電気自動車)に必要な駆動、電力変換、熱マネジメントなど主要コンポーネントを集約した」(アイシンの説明員)という。
現行の小型EVに搭載されている9つの機能と比較すると、占有スペースで60%減、主要部品点数で30%減、質量で40%減などの小型化と効率化の効果が得られる。また、これらの機能統合を進める上ではアイシン独自の解析技術と構造設計技術を活用している。例えば、モーター冷却解析では、油流れ解析や温度解析などに基づいてより最適な設計を行うことで、冷却性能を40%以上、同一サイズのモーターで20%のパワー向上などの効果を得ている。
なお、今回展示した機能統合電動ユニットについては、早ければ2020年代後半での量産車採用を目指したいとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.