伯東は、フッ素イオンを含む排水の処理に特化したフッ素イオン除去剤「ハクトロンSC-100」を開発し、発売した。
伯東は2025年5月12日、フッ素イオンを含む排水の処理に特化したフッ素イオン除去剤「ハクトロンSC-100」を開発し、発売したと発表した。
フッ素イオンの排水基準値は、8mg/Lと厳しい他、規制値以下への確実な除去が求められる。ハクトロンSC-100は、単一の処理でこの基準を達成できる。これにより、半導体工場や電子部品、金属/ガラス加工、めっき工場など、フッ素イオンを含む排水を扱う幅広い現場で、排水処理プロセスの簡素化、環境負荷の低減、コストの削減、工場の安定操業に貢献する。
この除去剤は、フッ化物イオン結合性に優れ、低濃度でも除去可能だ。低粘度液体品のため、取り扱いが容易で既存の排水処理設備で使える。反応物は無機汚泥として処理できる。同社の高分子凝集剤(ハクトロンAシリーズ)との組み合わせでより効果的にフッ素イオンを除去可能だ。
同社では、高濃度のフッ素を含む排水にハクトロン SC-100を使用するテーブルテストを行った。同試験の結果によれば、ハクトロンSC-100を170mg/Lという少量添加するだけで、フッ素イオンの濃度を20mg/Lから排水基準値(8mg/L)以下に短時間で減少することが確認された。このことから、ハクトロンSC-100が、排水中のフッ素イオン濃度を短時間で大幅に低下させることが分かった。
ハクトロンSC-100の形態は液体で、成分は特殊金属塩。水素イオン指数(pH)は2.6(25℃)で、粘性率は10mPa・s(25℃)。比重は1.49(20/20℃)で、反応性/化学的安定性は安定、荷姿はコンテナ、ドラム缶、一斗缶。
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