DICは、有機フッ素化合物「PFAS」フリーでありながら、従来の同社フッ素系界面活性剤と同等以上の性能を持つ環境配慮型の界面活性剤「MEGAFACE EFSシリーズ」を開発したと発表した。
DICは2023年8月1日、有機フッ素化合物「PFAS」フリーでありながら、従来の同社フッ素系界面活性剤と同等以上の性能を持つ環境配慮型の界面活性剤「MEGAFACE EFSシリーズ」を開発したと発表した。
フッ素系界面活性剤は、少量の添加で表面張力を下げ、乳化や界面活性を改善する特性を持ち、洗浄剤、コーティング、工業用品などさまざまな産業分野で広く使用されてきた。しかし、昨今、その使用に当たり環境への潜在的なリスクから欧米を中心にPFAS規制の議論が進行するとともに、代替品の開発が強く求められている。
そこで、同社は世界的に高まるサステナブルニーズへの先行的な対応として、PFASフリーの界面活性剤の開発に着手し、独自の技術と環境に配慮した原料を採用した結果、従来のフッ素系界面活性剤と同等の表面活性効果を持つMEGAFACE EFSシリーズを開発した。
なお、これまでのPFASフリーの製品は、フッ素系製品と同等の性能を持つことが困難だったが、MEGAFACE EFSシリーズはフッ素系製品と同等以上の高い表面張力低下能を有し、優れた均一塗布性(レベリング性)を実現するという。
従来のフッ素系製品が使用されるディスプレイ、半導体、自動車、塗料などの広範な用途で、従来品の代替としての適用が見込まれることを踏まえて、今後は、日本、東アジア、欧米などグローバルにMEGAFACE EFSシリーズを展開し、電子材料、電気自動車(EV)、バッテリー分野などの広範な産業をターゲットに2030年に売上高50億円の達成を目指す。
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