DICは、抗ウイルス/抗菌機能を有した3Dプリンタ向け熱可塑性プラスチック材料を開発したことを発表した。抗ウイルス性/抗菌性に作用するフィラメントの開発は「国内初」(同社)だという。
化学メーカーのDICは2021年1月25日、抗ウイルス/抗菌機能を有した3Dプリンタ向け熱可塑性プラスチック材料を開発したことを発表した。抗ウイルス性/抗菌性に作用するフィラメントの開発は「国内初」(同社)だという。
国際標準化機構(ISO)が規格する抗ウイルス性および抗菌性の国際標準に準じた試験(抗ウイルス試験法:ISO 21702/抗菌試験法:ISO 22196)において、その効果を確認。同フィラメントを用いることで、製品表面に付着した特定のウイルスや菌の増殖を抑え、減少させることが可能だとする。
今回、同社が開発した3Dプリンタ向けフィラメントは、抗ウイルス/抗菌機能を有した熱可塑性ポリウレタン樹脂(以下、TPU樹脂)を採用している。TPU樹脂は、透明で柔軟性や耐摩耗性を有することから、フェイスシールドやマスクといった医療および衛生用途での活用が期待される。その他にも、ウイルス感染対策が求められ、かつ顧客ニーズに応じてカスタマイズが必要な造形品への展開が可能だとする。
同社は今後、電子/電気、スポーツ、日用品、住宅/建材、自動車など幅広い業界への展開を視野に入れ、同フィラメントの2021年度中の販売を目指すとしている。
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