牧野フライスがニデックに2度目の質問状、工作機械事業の切り離しなど製造マネジメントニュース

牧野フライス製作所はニデックに対して2回目の質問状を送付した。

» 2025年02月10日 08時45分 公開
[長沢正博MONOist]

 牧野フライス製作所は2025年2月7日、ニデックに対して2回目の質問状を送付したと発表した。

牧野フライス製作所がニデックに対して2度目の質問状を送付 牧野フライス製作所がニデックに対して2度目の質問状を送付[クリックで全文へリンク]

 今回の質問状は、牧野フライス製作所がニデックの傘下に入った場合のシナジーやディスシナジー、従業員への影響の他、牧野フライス製作所が求めているTOB(株式公開買い付け)開始日の延期や買い付け下減数の引き上げなどについて30以上の質問をしており、2月14日までの回答を求めている。

 ディスシナジーに関しては、これまでに買収した三菱重工工作機械(現ニデックマシンツール)らの顧客の中で、買収後もニデックの競合企業がどれくらい取引を継続しているのかを、取引企業数および取引金額の面から聞いた。

 また、現状で牧野フライス製作所がニデック傘下になった場合に、取引を継続しないとしている顧客の売り上げが全体の売上高の10%に達していると明かし、ニデックが前回の質問状に対して答えた「仮に喪失した顧客・仕入れ先がいる場合でも、その取引量をはるかに上回る新しいビジネスを提供できる」が可能なのかを尋ねた。

 その他、三菱重工工作機械らの買収後に創出された新規事業や新製品、シナジーの詳細や、ニデックの子会社になることで牧野フライス製作所に生じるシナジーの詳細を聞いた。

 段階的な資本提携を経てからの統合形態の検討や、ニデックの工作機械事業を切り離して工作機械専業企業を立ち上げた上での牧野フライス製作所との事業統合についても意見を求めている。

 ニデックが求めている経営陣との協議について、牧野フライス製作所は「面談を行うことはやぶさかかではないが、有意義な面談とすべく、面談の要否、時期については、質問状へのご回答を踏まえて改めて検討していく」とした。

 牧野フライス製作所の取締役会は2025年1月28日にニデックに対して1回目の質問状を送付し、ニデックは期限とされた同月31日に回答を提出した。

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