住友ゴムが高復元/高耐久な3Dプリンタ用UV硬化型ゴム材料をアピール:TCT Japan 2025
住友ゴム工業は「TCT Japan 2025」の日本AM協会ブースに出展し、高復元性/高耐久性が特長の3Dプリンタ用UV硬化型ゴム材料を紹介していた。
住友ゴム工業は、3Dプリンティング&AM(アディティブマニュファクチャリング)技術の総合展「TCT Japan 2025」(会期:2025年1月29〜31日/会場:東京ビッグサイト)の日本AM協会ブースに出展し、高復元性/高耐久性が特長の3Dプリンタ用UV(紫外線)硬化型ゴム材料を紹介していた。
「TCT Japan 2025」の日本AM協会ブースに出展した住友ゴム工業[クリックで拡大]
同社が手掛ける3Dプリンタ用UV硬化型ゴム材料は、圧縮永久歪み1%以下の高い復元性と、2000万回繰り返し圧縮/開放してもへたらない(復元率100%)優れた耐久性を備えており、ヒステリシスロスが小さく、バネのような性能を発揮するという。
「光造形方式3Dプリンタに使用できる材料として開発を進めており、再現性の優れた高精度な造形も可能だ。カラー展開も要望に応じて対応できる。展示会などを通じて、最適なユースケースを開拓したい」(説明員)
展示ブースでは、開発品として用意したショアA硬度がA45のソフトタイプ「SR-40」と、A70のハードタイプ「SR-70」を用いた活用提案を実施。例えば、構造の違いで硬さに変化を持たせたSR-40を用いた構造体のサンプルや、SR-70を使用して造形した3次元構造物やフィギュアなどを展示していた。

(左)SR-40を用いた構造体のサンプルなど/(右)SR-70を使用して造形した3次元構造物やフィギュア[クリックで拡大]
その他にも、村北ロボテクスと共同開発を進めているSR-40を用いたロボットハンド用ソフトグリッパーや、北海道大学 大学院工学研究院 機械・宇宙航空工学部門 助教の山田悟史氏による研究成果を用いた海綿骨模倣構造体のサンプル(SR-40/SR-70の2パターン)、ショアA硬度がA15の超軟質ゴム材料(ベリーソフトタイプ)を用いた3次元臓器モデルなどを訴求していた。

(左)SR-40を用いたロボットハンド用ソフトグリッパー/(右)海綿骨模倣構造体のサンプル(SR-40/SR-70の2パターン)[クリックで拡大]
項目 |
ソフトタイプ |
ハードタイプ |
開発No. |
SR-40 |
SR-70 |
硬度(ショア) |
A45 |
A70 |
引張強度(JIS K 6251) |
2.0MPa |
12MPa |
引張伸び(JIS K 6251) |
250% |
90% |
引裂き強度(JIS K 6252-1) |
8.0kN/m |
12kN/m |
ガラス転移点(DMA) |
3℃ |
30℃ |
圧縮永久歪み(JIS K 6262) |
1.0% |
1.0% |
表1 SR-40/SR-70の主な仕様 |
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