情報通信機構は、第5世代移動通信システム(5G)携帯電話基地局からの電波ばく露レベルを測定し、従来の携帯電話システム(4G)と同程度かそれ以下だったことを明らかにした。
情報通信研究機構(NICT)は2024年7月5日、第5世代移動通信システム(5G)携帯電話基地局からの電波ばく露レベルを測定し、従来の携帯電話システム(4G)と同程度かそれ以下だったことを発表した。
今回の測定では、5Gで使用する6GHz以下(FR1)と28GHz帯(FR2)の2つの周波数帯を対象とした。FR1は東京都内と近郊の51カ所51地点、FR2は東京都心の3カ所15地点で測定。また、測定場所付近のスマートフォンにデータをダウンロードしながらの測定も実施した。
その結果、データをダウンロードした際のばく露レベルは、ダウンロードをしない場合よりもFR1で約70倍、FR2で約1000倍大きくなった。ダウンロードをする、しないどちらの場合でも、電波防護指針に対して中央値で約1万分の1以下という低いレベルだった。
最近の海外における測定では、フランスで5G FR1として3.5GHz帯の測定したところ、中央値で1.19V/mだった。この結果と比較すると、今回得られた電波ばく露レベルは12%程度だった。
また、過去に実施した4G基地局の測定結果と比較すると、データをダウンロードした場合でもばく露レベルは同程度からそれより低いレベルだった。
NICTでは、2019年に国内初となる大規模な電波ばく露レベルの長期測定を開始。生活環境での電波ばく露レベルのデータを取得してきた。これまで携帯電話事業者による測定例しかなかった商用サービス中の5G基地局周辺の電波強度について、公的研究機関が中立の立場で測定したのは世界初になるという。NICTでは、少なくとも2040年までは、長期的な測定を継続するとしている。
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